Amazon.comは2007年内にデジタル音楽ストアをオープンし、デジタル権利管理(DRM)技術の施されていない楽曲をダウンロード提供する予定だ。
Amazonは米国時間5月16日、12000社以上のレコード会社と提携し、DRM技術の組み込まれていない、MP3フォーマットの楽曲を提供することを発表した。 レコード会社各社はこれまで、著作権で保護された音楽ファイルを違法配布する手段をユーザーに提供したPtoP企業と戦ってきたが、最近はDRMフリーの楽曲を提供する考え方を受け入れるところも出てきている。
Amazonの最高経営責任者(CEO)であるJeff Bezos氏は声明で「すべての楽曲でMP3を採用する。これは、Amazonで購入する楽曲のすべてがDRMフリーとなり、どのデバイスでも再生できるようになることを意味する」と述べる。
ユーザーは楽曲を、PCやiPod、Zune、Zenなどのあらゆる端末で再生したり、CDに焼いて私的に使用したりすることが可能になる。
Amazonはこのたびの発表で、EMI Musicと提携し、同社が提供するDRMフリーのプレミアム版楽曲を提供することも明らかにしている。
Amazonはローンチが近づいた頃に、価格体系を発表するとしている。
EMIは4月、AppleのiTunes StoreでDRMフリーの楽曲を販売することを発表した。従来の楽曲は1曲99セントで販売されたのに対し、AppleはEMIのDRMフリーの楽曲を1曲1.29ドルで提供する。提供は5月末までに開始される予定。
EMIは米国外でも同様の提携を展開している。フランスのVirginMegaが、EMIから提供されるDRMフリーの楽曲をダウンロード提供する予定であるほか、TelenorやMusicbrigade、Aspiroをはじめとする北欧のオンライン小売業者やモバイル通信事業者との提携も発表されている。
DRMフリーの楽曲を試験提供した他のレコード会社としては、Sony BMG傘下のEpicがある。Epicは2006年、Yahoo Musicと提携し、Jessica SimpsonのシングルをDRMフリーで提供している。
Universal Music GroupとWarner Music Groupは、EMIの発表や、DRMに関する今後の計画についてコメントを控えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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