UPDATE ますます多くの訴訟に直面するようになったMySpaceは米国時間5月11日、著作権で保護されたコンテンツのユーザーによる不正使用に対処する新技術の導入することを発表した。
この新機能「Take Down Stay Down」は、Audible Magicの技術を使ったコンテンツ保護対策手段。同社によると、著作権所有者から依頼されてMySpaceユーザーのプロファイルから削除された動画コンテンツは再投稿することができなくなるという。
Fox Interactive Mediaのエグゼクティブバイスプレジデント兼法律顧問であるMichael Angus氏は11日に声明で、「この新機能は、長年著作権所有者を苦しめ、サービスプロバイダーに技術的課題をつきつけてきた問題を解決する目的で開発した」と述べた。Fox Interactiveは、MySpaceの親会社であるNews Corp.の事業部の1つである。
MySpaceのプレスリリースによると、著作権所有者はTake Down Stay Downを無料で利用できるという。MySpaceは、ホスティングサービス「MySpace Videos」経由でホスティングされた著作権で保護された動画の排除を要請する通知を受け取ると、その新機能がその動画の「デジタル指紋」を採取し、コンテンツの再投稿を阻止する著作権フィルタにデータを登録する。Audible Magicの最高経営責任者(CEO)であるVance Ikezoye氏によると、「これは、コンテンツに印を付け、それを特定できるようデータベースに登録する機能だ」という。
MySpaceは、同社初のオーディオフィルタリングシステムを2006年秋に投入し、Audible Magicのビデオフィルタリング技術についても2月に実証試験を開始している。この試験プログラムには、MySpaceの多数のプロファイルに埋め込まれた著作権で保護された楽曲や動画をめぐって2006年に同社を提訴したUniversal Music Groupに加え、NBC UniversalとFoxも参加している。しかし、MySpaceによると、Take Down Stay Downで新しい点は、著作権所有者が簡単なマウス操作だけでコンテンツにフラグを付け、MySpaceがAudible Magicのデータベース内にある同社専用レイヤにこれを登録できるツールセットであるという。
ニューヨークに拠点を置く法律事務所Kramer LevinのパートナーであるRandy Lipsitz氏は、「MySpaceが、指摘された素材を排除するだけでなく、その再投稿も確実に阻止する一段と強力な技術の必要性も訴えていることは明らかだ。これは著作権やデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の観点から見て素晴らしいことだと思う」と語っている。
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