スプリュームは3月20日、3Dアバターを使った仮想世界「splume」のベータサービスを開始した。Second Lifeなどの他社サービスと異なり、ユーザーが自分のウェブサーバ上に空間を開設し、他のユーザーの空間とつながれる点が特徴だ。
「HUB」と呼ばれる3Dアバターを使って空間を移動したり、他のユーザーと会話をしたりできる。アバターは複数の種類が用意され、洋服の着せ替えなどによるカスタマイズが可能だ。
このほか、ユーザーは既存の3Dオーサリングツールを使ってアバターのパーツや自分の空間を作成できる。空間に置かれた家具などの素材は、ユーザー間で自由に取引することが可能だ。「既存のウェブサイトや決済システムと連携可能なため、課金も自由にできる」(代表取締役社長の梶塚千春氏)。空間のファイル形式は専用の「CR形式」にする必要があるが、VRML形式から変換するコンバータは無償で提供される。
ただし自分で作成したアバターのパーツをsplumeで利用するためには、スプリュームのサーバにアップロードし、同社の承認を得る必要がある。「データが重すぎるものや、著作権を侵害しているものがないようにするために、確認のステップを取っている」(梶塚氏)。パーツの販売についてもスプリュームに委託販売する形式をとり、スプリュームは一定の手数料を受け取る。決済はWebMoneyを利用する。
splumeの利用料金は無料。「CRブラウザ」と呼ばれる専用のブラウザを使ってアクセスする。
スプリュームは2005年10月に設立されたベンチャー企業で、CGの作成などを手がける。
収益はアバターのパーツ販売のほか、企業からの3D空間の制作受託であげる考え。目標ユーザー数は「年内に50万〜100万会員」(梶塚氏)といい、10社程度からの制作受託を見込んでいる。
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