Microsoftが、オンライン検索市場における市場シェアを業界のライバルであるGoogleに奪われ続けている。Microsoftの最高財務責任者(CFO)は米国時間1月25日、この件について「不満だ」と語った。
さらに、この状況はすぐには好転しそうにない。Microsoftは25日、向こう2四半期のインターネットサービス事業の売上成長率が、同社の予想を下回ると発表した。
同社は以前、インターネットサービス事業の通年の売り上げは11%も増加すると予想していたが、現在はわずか3〜8%程度の増加と見ている。
Technology Business ResearchのアナリストであるAllan Krans氏は電子メールによるインタビューの中で、「Microsoftはオンライン検索市場での成功を逃し続けている」と述べた。しかしKrans氏によると、Microsoftのみが同市場で苦戦しているとは言い難く、他のライバル企業もGoogleに後れを取るまいと懸命に努力しているという。
Krans氏は、「Googleは同市場で(ライバル企業に対し)大幅に有利なスタートを切っており、その勢いは現在も持続している。その点を考えると、Microsoftが2007年の間にオンライン検索市場で大きな影響力を持つのは極めて困難だろう」と述べ、さらに次のように続けた。「しかし、Microsoftは同市場に対し、長期的なアプローチを取り続けている。また、同社は今後も広告事業に多額の資金を投資し続ける計画だ」
Microsoftはこれまで、広告事業の運用や拡大に多額の資金を投じてきた。その狙いは、MSN事業に並ぶ、第2のWindows Liveブランドを確立することにある。同社はここ何年かかけて、基礎となる検索エンジン技術と有料検索用の技術を共に自前の技術に切り替えた。
YahooのOvertureエンジンからMicrosoft自身のadCenter有料検索システムへのシフトはとりわけ大きな効果があった。というのも、同社では検索クエリごとの売上額が急減しているからだ。また同社は、検索市場における全体的なシェアも徐々に失いつつある。
米調査会社ComScore Networksが発表した2005年12月のインターネットトラフィックに関するレポートによると、Microsoftの米国内の検索クエリの市場シェアは10.5%にまで下落した。それに対し、GoogleとYahooのシェアはそれぞれ47.3%、28.5%に増加した。
MicrosoftのCFO、Chris Liddell氏は、あるアナリストから同社の業績発表について質問され、「検索事業に関しては、あなたの指摘の通り、われわれは市場シェアを失った」と述べた。同氏はその点について、「当然、不満だ」と語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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