マイネット・ジャパンは1月25日、携帯電話向けのサイトが簡単に作れるコンテンツマネジメントシステム(CMS)「katy」(ケイティ)をリリースした。基本機能を無料で提供する点が大きな特徴だ。飲食店や美容室など、携帯電話を頻繁に利用する若い女性がよく訪れるような店舗を主なターゲットとしている。
katyはNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの3キャリアに対応した携帯電話向けサイトがPCから制作できるシステム。プレビュー画面を見ながらサイトを書き換えられるようにしたほか、ナビゲーションに沿って情報を入力するだけでサイトが作れる「かんたんサイト制作ナビ」機能も搭載して、HTMLタグの知識がない人でも簡単に利用できるようにした。20ページ、5Mバイトまで無料で利用できる。
これまで携帯電話向けサイトのCMSは利用料が月額数万円するものが多かった。マイネット・ジャパンは基本料金を無料とすることで小さな店舗などでも利用しやすいようにし、市場を開拓する。
シリウステクノロジーズと協力し、モバイルSEOへの対策も施した。このためkatyで制作したサイトはモバイル検索サービスの検索結果で上位に来る可能性が高まるという。シリウステクノロジーズは位置連動型広告の「アドローカル」を提供しており、katyを利用した店舗のサイトが増えれば、アドローカルへの広告出稿につながるとみている。katyではこのほか、簡易アクセス解析機能やQRコードの自動発行機能も搭載している。
マイネット・ジャパン代表取締役社長の上原仁氏はkatyを開発した動機について、「auが公式検索サービスにGoogleを採用したことで、今後は一般サイトにユーザーのトラフィックが流れると考えた」と話す。今後モバイル検索サービスが多くのユーザーに利用されるようになれば、モバイルサイトは大きな販売促進ツールになる。ところが現在、携帯電話向けのサイトを持っている店舗は全体の2割に満たないと上原氏は指摘し、ここにビジネスチャンスがあると見たという。
収益は有料機能の販売で上げていく考え。具体的にはブログ機能やクーポン機能、独自ドメインなどが有料となる。料金は1機能につき月額1050円。2007年春にはメール配信機能も搭載する計画で、夏には携帯電話からサイトを制作できるようにしたい考えだ。
2007年12月末時点でkatyの利用サイト数を1万2000サイト、そのうち有料メニューを利用したサイトを700サイトにすることを目標としている。
マイネット・ジャパンはブログ「近江商人JINBLOG」の著者でもある上原氏が2006年6月に設立したベンチャー企業。ウェブ制作のコンサルティングのほか、ユーザーが気に入ったニュースやブログ記事を投稿してコメントを付け合うサイト「newsing」を運営している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力