富士通研究所と富士通研究開発中心(FRDC)は1月23日、中国語で書かれたブログや掲示板などのテキストデータから企業や製品に関する評判情報を抽出、分析できる技術を発表した。
この技術を利用すると、テキストデータを分析し、製品などに対する評判を調べることが可能となる。その際、「良い」「悪い」という単純な評価だけでなく、「AIDEES」と呼ばれるネットワーク消費行動モデルにもとづく分析が行える。
富士通研究所とFRDCは、日本語向けの評判情報分析処理モジュールを言語依存部分と非依存部分に分け、開発に取り組んだ。言語依存部分に関しては、中国語向けの形態素解析技術や評価表現辞書を適用した。そのうえで、AIDEESモデルの中国語対応を行った。
さらに、自動車業界関連のデータを中心に数1000万規模のコンテンツを集め、中国語評判分析システムを構築した。これにより、自動車といった製品やメーカーの「良い」「悪い」といった評判情報の推移を時系列グラフ化することや、頻出する評価表現を抽出できるようになった。
同システムの具体的な応用例として、富士通研究所らは「日本と中国で同時期に発表された車種の評判や、日本市場と中国市場でのブランドイメージをリアルタイムに比較し、さらにAIDEESモデルの各フェーズに対応した対策を取るなどの、グローバルマーケティングへの利用が考えられる」としている。
今後は、自動車業界以外への適用、中国で事業展開する日系企業向けサービスの提供、中国語以外の言語への対応を進める。
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