Googleが、世界最高性能の望遠鏡で利用するサーチエンジンの開発契約を結んだ。
Large Synoptic Survey Telescope Projectでは、2013年までの完成を目指し、チリのCerro Pachon山頂に30億ピクセルの望遠鏡カメラを建造している。
プロジェクトを統括するLSST Corporationによると、8.4メートルの大口径シノプティックサーベイ望遠鏡(LSST:Large Synoptic Survey Telescope)が完成すると、天空部分の多色画像データが毎晩30テラバイト以上発生するという。
Googleは、望遠鏡のデータストリームからリアルタイムで送られる膨大なデータの処理、分類、分析を行うサーチエンジンの開発でLSSTに協力する。宇宙での重要なできごとを観察できるようにするため、エンジンが「映画のような画像」を提供する予定。
GoogleとLSSTは、天文学に貢献するだけでなく、一般向けにパラレルビューシステムの公開も行う。
LSSTによると、このシステムを通して「超新星爆発、地球近傍にあり災害を引き起こす可能性のある100メートルクラスの小さなアステロイド、カイパーベルト天体」などを観察できるのだという。
Googleのエンジニアリング担当バイスプレジデントWilliam Coughran氏は発表で「世の中の情報を集め、普遍的なアクセスを可能にして、役立てることがGoogleの使命だ。LSSTからのデータはその中でも重要な地位を占めている。プロジェクトに参加することで、データの利用がより容易になることを望んでいる」と述べた。
LSST Corp.は、Googleのエンジニアリング担当バイスプレジデントWayne Rosing氏が運営している。
Googleは同プロジェクトを支援する19の協力団体のうちの1つだ。Google以外の参加団体は、ブルックヘブン国立研究所、コロンビア大学、ハーバード・スミソニアン天文学センター、ジョーンズホプキンス大学、スタンフォード大学、プリンストン大学、ペンシルベニア州立大学、カリフォルニア大学デービス校、カリフォルニア大学アービング校、ペンシルベニア大学など。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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