C2cube、文脈分析するブログ検索のAPIを公開へ

島田昇(編集部)2006年12月13日 22時15分

 C2cubeはブログでの好感度を判別できる検索エンジンのAPIを公開し、12月22日から企業向けに提供する。企業はブログの書き込み内容に合致した広告を配信するサービスなどを、独自に開発できるようになる。

 独自開発のブログ検索は検索結果の精度が高く、ビジネス展開できると判断したためで、ブログの内容に合わせた情報を提供することでビジネス展開したいと考える企業に対し、その中核機能として提案する。

 これまで、ブログの内容に合わせた情報提供サービスが検討される一方、書き込みの文脈に合致しない情報が反映される問題があり、ビジネス展開が本格化しないという側面があった。

 ブログの書き込みなどの文章解析はこれまで、「形態素解析」と呼ばれる単語の意味をベースとする解析手法が主流だった。同社はこれとは別に、助詞を軸に単語の“係り受け”を重視して文脈を解析する「機能素解析」を開発。C2cubeの独自開発である「BuzzTunes」は機能素解析によるブログ検索を行うことで、企業名やサービス名などの同じ単語であっても、それが各種ブログで「ポジティブな意味で語られている」か「ネガティブな意味で語られているか」が判別できるようになったという。

 BuzzTunesは2006年2月からベータ版として公開されているが、このほど、1日の取得URLを従来と比べて11倍程度の約350万URLに強化。データベースとしては約1億記事となり、より多くのブログから精度の高い“クチコミ”情報を引き出せるようになった。

 今回新たに企業向けとして提供する「BuzzTunes API」は、BuzzTunesの技術仕様を公開するというもので、第三者となる企業利用者は自由にBuzzTunesを自社サービスに組み込み、カスタマイズできるようになる。

 具体的には、用途別で7つ(表参照)の機能に分け、コンテンツ連動型広告、アフィリエイト、広告代理、ポータルサイト、クチコミ情報サイト、金融情報、音楽販売、、オークション、ゲーム、CRM--などのサービスを展開する企業向けに売り込む。

価格は月額30万円からで、定額と利用量に合わせた従量課金とレベニューシェアで対応する。

 第1弾はすでに大手アフィリエイトサービス企業に提供することが決まっており、順次、提供企業数を拡大。2年後に30億円の売り上げを目指す。

「BuzzTunes API」のサービスメニュー
サービス名提供時期
クチコミ好感度計算モジュール12月22日
好感度上位キーワード抽出モジュール2007年第1四半期
出現率上位キーワード抽出モジュール2007年第1四半期
ポジネガブログ表示モジュール2007年1月下旬
連想キーワード抽出モジュール2007年第1四半期
アフィリエイトリコメンドモジュール12月22日
ポジネガ連動型広告モジュール2007年1月下旬

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