オランダのJan Peter Balkenende首相は11月の総選挙で政権を離れることになるかもしれない。だが、Microsoftが米国時間11月10日に発表したところによると、同首相が世界初の正式な「Windows Live Mail」アカウント取得者になるという。
Microsoftは現地時間11月9日、オランダにおいて「Hotmail」の後継バージョンであるWindows Live Mailをベータ版から正式版へと移行した。同サービスの正式版リリースは米国やその他の国では当初の計画よりも遅れて2007年になる予定である。
オランダの人口は1650万人弱で、Windows Live MailのプロダクトプランナーであるRichard Sim氏によるとその3分の1がHotmailアカウントを所有しているという。Windows Live MailはHotmailの次期バージョンである。
Sim氏は、Windows Live Mailリリース後、数時間のうちに約1万人のオランダ住民からのアカウント登録があったと述べた。
これまで既存のHotmailユーザー向けには一定期間中にWindows Live Mailに移行するオプションが提供されてきたが、このたびのリリースにより、誰でもWindows Live Mailの新規アカウントを作成できるようになった。
Windows Live Mailは、Microsoftの「Live」プロダクト群の中でも重要な位置づけにあるコンポーネントだ。デスクトップソフトウェアの分野で主導的な立場にあった同社は1年前、広告収入に基づくウェブサービスの世界でGoogleなどの企業に対する競争力を強化するため、Liveサービスへの参入を発表した。
Microsoftは、約2年間かけてこの新しい無償電子メール製品を開発しており、2005年11月1日にベータ版をリリースしている。HotmailサービスからWindows Live Mailへの移行に際し、デスクトップソフトウェアであるOfficeになじみのないユーザーに配慮しながらも、Officeに似た機能を多く取り入れるなど、同社は多くの工夫を強いられてきた。
Sim氏は「Windows Live Mailは、1から構築したまったく新しいプロダクトである」と述べた。「フロントエンドは設計からやり直したため、コードはまったく新しいものになっている。バックエンドも一新され、ストレージに拡張性が備わったほか、これまで不可能だった方法による検索やインデックス化も可能になった」(Sim氏)
Sim氏によると、Microsoftはオランダでのリリースを「プレビュー」のようなものとみなしており、これにより引き続きユーザーからのフィードバックを得て、今後のリリースに向けてさらに製品を改良していくつもりであるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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