ヤフーは9月4日、デスクトップツール「Yahoo!ウィジェット」の提供を開始した。Yahoo! JAPANのデータベースを利用し、Yahoo!メールの新着確認やカレンダーの予定表の更新などがブラウザを使わなくてもできるようになる。
ウィジェットとは、デスクトップ上で動くミニアプリケーションのこと。ブラウザを開かなくてもさまざまなインターネットサービスを利用できる。米Yahoo!は2005年にウィジェットエンジンのKonfabulatorをベンチャー企業のPixoriaから獲得し、Yahoo Widgetsという名称で提供している。
Yahoo!ウィジェットは、Yahoo Widgetsと同じエンジンを採用した。Yahoo Widgetsでもすでに日本語は利用可能で、サードパーティが開発したAmazon.co.jp検索ウィジェットなどが提供されていたが、Yahoo!ウィジェットはYahoo! JAPANのデータベースと連携可能になった点が大きな違いだという。
ヤフーでは、Yahoo!ウィジェットを提供する狙いについて、「ブラウザ以外でにもユーザーと接点を持とうという『Yahoo! GO』戦略の一環」と説明する。ウィジェットであれば、ブラウザを利用していないときでも常にデスクトップ上に表示されるため、ユーザーにより頻繁にサービスを利用してもらえるようになると期待しているのだ。
9月4日のサービス開始時点では、ヤフーが制作したオフィシャルウィジェットが10種類、サードパーティが制作したものが10種類で、合計20種類のウィジェットが提供される。
オフィシャルウィジェットとしては、メモを付せんのようにデスクトップ上に置ける「Yahoo!ノートパッドウィジェット」や、Yahoo!カレンダーの情報を確認したり更新したりできる「Yahoo!カレンダーウィジェット」、地図や航空写真を使って目的の場所を探せる「Yahoo!地図ウィジェット」などがある。ただし、天気や株価など刻々と変わる情報をリアルタイムで確認できるようなウィジェットはまだ提供されておらず、今後順次開発していくという。なお、Yahoo!オークションの情報を確認するウィジェットはサードパーティから提供される。
ヤフーはYahoo!ウィジェットの技術仕様を公開しており、サードパーティにウィジェットの開発を促す。ウィジェットの投稿はYahoo!ウィジェットのサイト内で受け付けており、ヤフーが審査をしたうえでウィジェットをまとめたページに公開する。Yahoo! JAPANのデータを利用したウィジェットについては、Yahoo!デベロッパーネットワークで公開されているAPIを利用すれば可能という。
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