AOLは、同社ビデオサイトから複数の映画会社のデジタル映画をダウンロード可能にすること、そして、テレビ番組のオンデマンド視聴サービスを拡大したことを明らかにした。
AOLは米国時間8月24日、Twentieth Century Fox Film、Universal Studios、Sony Pictures Entertainment、Warner Bros. Entertainmentと提携を結び、各社の長編映画と関連コンテンツを「AOL Video」サイトでダウンロード販売する計画を発表した。
同ビデオポータルサイトでは、AOLの会員でないユーザーも、9.99ドル〜19.99ドルで映画をダウンロードすることが可能である。予告編やカットされたシーンなどの関連コンテンツは無料でストリーミング視聴できると、AOLは説明している。
Time Warnerの子会社であるAOLは、インターネットサービスプロバイダーからウェブベースのメディア企業へ転身を図っており、今回の取り組みもそうした戦略の一環となっている。作品の違法なデジタル複製に悩まされているハリウッドの映画会社にとっても、オンラインでのコンテンツ配信は必要不可欠な流れだ。
Sony Pictures Home EntertainmentのDigital Distribution and Acquisitions担当プレジデントBenjamin Feingold氏は、「デジタルコンテンツの視聴は、もはや非日常的な娯楽ではない。AOLのビデオポータルのようなオンライン番組視聴サービスは、消費者にエンターテインメントを提供していくうえで、今後は中核的な配信経路になると考えられる。ハリウッドにとっても、重要な収入源となるだろう」と述べた。
CinemaNowやMovielinkといったオンデマンド映画サービスは以前から存在していたが、オンライン映画ダウンロードがもてはやされるようになったのは最近のことだ。今では、Amazon.comやApple ComputerのiTunes Music Store(iTMS)が独自サービスを立ち上げるのではないかという噂も出ている。
映画に加えて、AOLはFoxやSonyのテレビ番組をダウンロード可能なコンテンツとして、オンデマンド配信していくという。そうしたテレビ番組には、「24」「Buffy the Vampire Slayer」「チャーリーズ・エンジェル」などの全編が含まれている。
また一部のテレビネットワークは、今秋から始まる番組の予告編をAOL Videoで流すという試みも行った。こうした取り組みは、今年の夏にiTMSやNetflixなどのオンラインメディアが始めたもので、流行の兆しを見せている。
現時点では、AOL Videoの番組ラインアップはそれほど幅広くなく、限定的なテレビ番組がダウンロードできるだけである。各オンデマンド番組は、「MTV2」や「FX」などのケーブルおよび衛星放送から派生した「チャンネル」別に分類されており、それぞれ視聴料が設定されている。最も一般的な価格帯は、1作品当たり1.99ドルだ。ニュースのビデオクリップを視聴できる「AOL News」や、今はまだベータ版だが、「Lat34.com」ネットワークではエクストリームスポーツをオンラインで観戦することができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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