お酒、タバコ、自動車の運転--人間は大人になると、できることがいろいろと増えてくる。しかし世の中には、大人になると入れない領域も存在する。
子ども向けインターネットサービスの開発を手がけるローハイド.は、7月21日より子ども専用のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「トイスタ」のベータサービスを開始する。18歳未満を対象とし、カードゲームと組み合わせた点が大きな特徴だ。
オンライン上のカードを使って、ほかのユーザーと対戦ができる仕組みにした。カードは同社のポイントを使って購入する。ポイントは1ポイント1円で、100ポイントを3枚のカードと交換できる。また、月額200円(ただし15カ月契約)の有料会員になると、1カ月ごとに300ポイント付与される。カードはキャラクターのほか、武器などの道具や能力などが用意される予定だ。
サイト内では日記を付けたり、友だちとメッセージをやりとりする機能などが盛り込まれている。また、個人間で対戦するだけでなく、友達とチームを組んで対戦できるようにする予定だ。
トイスタのサービスを企画したのは、ブログツール「BlogPet」を開発したワークアット事業戦略室Blog事業部プロデューサーの工藤友資氏だ。同氏はローハイド.の顧問も務めている。
工藤氏は「Web 2.0というキーワードが話題になっているが、子ども向けのサービスはほとんどない。しかし、子どもにこそWeb 2.0を体感してもらいたい」と話し、対象を18歳未満に絞ることで親と子どもが安心して使えるサービスを目指すとした。
ローハイド.は2006年5月に設立されたベンチャー。トイスタは同社初のサービスとなる。ローハイド.代表取締役の横浜悠平氏は、「今のインターネットの時代は、大きな設備や多数の社員がいる企業でなくても大きなチャンスがあり、少数精鋭で自分たちの実力を試せる。トイスタをきっかけに、世の中に受け入れられて、多くの人が幸せになるような企画をリリースしていきたい」と意気込みを語った。また、代表取締役の吉見和也氏は、「昔、子どものころに見たアニメやヒーローものが自分の人格に大きな影響を与えている。いまの子どもたちにとって、そういった存在になれたらいい」とした。
正式サービスは8月中に開始する予定。子どもの世界では口コミで一気にサービスが広まると見ており、サービス開始から1年で50万人の会員獲得を目指す考えだ。
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