今週になってWikipediaの創立者であるJimmy Wales氏が、同性愛者同士の結婚や環境保護といった、物議を醸すことの多い政治的問題のみを扱うwikiサイトを立ち上げたと発表した。
Daily KosやRedState(前者は民主党、後者は共和党支持の人気サイト)ではもう満足できないという政治フリークならば、Web 2.0の要素が多く見受けられるこのCampaigns Wikiaサイトには大いに興味を引かれるだろう。
WikipediaやWiktionary、その他のwikiと同様に、Campaigns Wikiaでも、無料のアカウント登録さえ済ませば、一般ユーザーがサイトのあらゆるセクションの編集に関わることができる。
Campaigns Wikiaは、「政治ブログ界への公開書簡」と題する所信表明文とともに、いみじくも米国の独立記念日である7月4日に公開された。Wales氏は、インターネットをホームベースとして活動する、さまざまな政治的信条を持つ人々を多数取り込んでいきたいと述べている。
2004年に行われた民主党の大統領候補指名選挙で、Howard Dean氏が当時としては珍しいオンラインキャンペーンを展開し、その後、主要政党の全国大会でブロガーの存在が取り上げられてからは、ウェブを政治のツールとして利用することの是非が盛んに論じられるようになった。Campaigns Wikiaが成功すれば、有権者は現在起こっている政治的な出来事や問題に関するより豊富な情報を入手できるようになると、Wales氏は期待を込めている。
一般にブロゴスフィアと呼ばれるブログ界は、リベラルな論調を形成するものとして認識されているが、Wales氏はCampaigns Wikiaを中立的な存在たらしめようと考えている。
「どのような立場に立っている人でも、いかなる信条を持っている人でも、政治においてはスタイルやイメージではなく、実質と思想が重視されるべきだという、わたしの真摯な思いを理解してくれるはずだ」(Wales氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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