BBCは、新戦略「Creative Future」を明らかにした。MySpaceなどと同様の手法にも思えるオンライン分野での改革だ。
BBCがより技術志向の方向性を打ち出したのは、インターネットのほうに時間を費やしてテレビから遠ざかりつつある若年層を失うのではないかというBBCの危機感がきっかけだ。
BBCの調査によれば、16〜24歳の60%がBBC番組を見るのは1週間に3時間以下で、そのうちの約4分の1はBBC番組をまったく見ないという。
新戦略の発表で、BBCのディレクターゼネラル、Mark Thompson氏は、BBCや技術一般に対する視聴者のかかわりかたが変わってきているため、「大きな変化が起ころうとしている」と語った。
BBCでは、視聴者が作成するコンテンツの増加や、携帯電話およびiPodなど新しい配信チャンネルの重視といった「デジタル時代」へのアプローチとして、大きな変化を予定している。
「視聴者が自宅にいても外出中でも、その場に適するメディアやデバイスに公共放送を配信することを目指している」と、Thompson氏は語った。
Creative Future戦略によって推進されるほかの変革の中では、ラジオ、テレビ、オンラインといったBBCの全領域で、オンライン音楽にとくに力点が置かれている。音楽ブランドを確立する一環として、BBCは「未契約バンドにとっての最高の目標」になることを目指すという。
BBCはまた、視聴者参加型のオンラインコンテンツに注力するとしている。「ダイナミックなオーディオビジュアルコンテンツを満載し、パーソナライズを進め、ユーザーが作成するコンテンツに門戸を開くことによって、(BBC Onlineを)作りかえなければならない」とThompson氏は述べている。
しかし、ユーザーが作成したコンテンツ対応のパブリッシングツールを提供するetribesの創設者であるSimon Grice氏は、この方向性に疑問を投げかけている。
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