SBIホールディングスは11月24日、同社とフジテレビジョン、ニッポン放送の3社を主体に2005年3月24日に設立したベンチャーファンド「SBIビービー・メディア投資事業有限責任組合(通称:SBIビービー・メディアファンド)が、未公開企業4社に対して総額15億4000万円の投資を決定したと発表した。
SBIビービー・メディアファンドは、、主にメディア関連事業や映像、音楽、出版などのコンテンツ事業、ブロードバンド事業に対して投資することを目的として設立され、当初の出資金が200億円の投資事業組合だ。。同ファンドは、フジテレビ、ニッポン放送の有するコンテンツやメディアに関する人材、知識に基づく投資先の発掘や投資案件の精査能力と、SBIホールディングスの有する未公開株式への投資ノウハウ、投資先育成能力を融合させることにより、投資収益の極大化を目的としている。
投資を決定した1社目はプログレスインタラクティブで、ECに必要なコンテンツ制作から物流、決済までのサービスをワンストップで提供している。1996年5月16日に設立され、資本金は2億86万円。
2社目はメディアスティックで、携帯電話ビジネスにおいて、2次元コード(MS-CODE)を利用したプロモーションや、個人情報の高度な暗号化技術を活用した個人情報管理システム「データジグソー」を手がけている。2000年6月8日に設立され、資本金は2億9600万円。
3社目はサイバーブレッドで、エンターテインメントコンテンツがもつコンテクスト(文脈)を活用して、そこで露出させる商品やサービスのブランディングを図る新しい広告・宣伝手法「ブランデッド・エンタテインメント」や、企業向けにクチコミマーケティング施策を提供するサービス「ランキングオンライン」などを展開している。2004年3月19日に設立された。資本金は8190万円。サイバーブレッドが11月25日を払込期日とする総額2億3606万円の第三者割り当て増資を実施し、これをSBIビービー・メディアファンドが引き受けた。この増資は東京放送(TBS)も引き受けている。この結果、サイバーブレッドの資本金は8190万円から2億353万円になった。
4社目はThe Weinstein Company Holdings LLCで、米国の著名映画プロデューサーであるワインスタイン兄弟により設立された映画制作配給会社だ。この兄弟は1979年にMiramax Films Corp.を設立し、「恋に落ちたシェークスピア」、「シカゴ」、「イングリッシュ・ペイシェント」、「パルプフィクション」などのアカデミー賞受賞作を生み出している。2005年5月に設立された。
SBIホールディングスは、こうした4社への投資により、「ECワンストップサービスの領域、モバイルビジネスの領域、放送とネットの連携による新しいプロモーションの領域、フジテレビの成長戦略の一翼を担う海外コンテンツ開発の領域への進出をライバル企業に先駆けていち早く果たすことが可能になった」としている。今後も、メディア、コンテンツ、ブロードバンドの各分野にわたる未公開企業への投資や育成を通じて、フジテレビの激変する環境へのキャッチアップ、フジテレビ本体とのシナジー効果を高める点も考慮しながら、投資活動を行なっていくという。
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