GoogleがWi-Fiサービスを開始したことを認めた。
現地時間20日付けでロイター(英)などが報じたところによると、インターネット検索最大手のGoogleが、「Google Secure Access」というクライアントソフトの配布を開始したという。名前の通り、このソフトウェアはWi-Fi経由で同社のVPN(Virtual Private Network)サービスを利用するためのもので、同社のウェブサイトから無料でダウンロードできる(Windows XPおよびWindows 2000のみに対応)。また同社の掲載したFAQページには、「セキュアなWi-Fiサービスが事実上皆無に等しいことに、あるエンジニアが気付き、自分の(自由に使っていい)プロジェクトの時間を使って、その解決策を生み出した」というこのサービスの開発に至る経緯が記されている。
これに関し、同社広報担当がロイターに語ったところでは、このネット接続サービスは現在同社本社のあるカリフォルニア州マウンテンビューの2カ所--ピザパーラーとジム--でテストが行われているという。「近隣のコミュニティに無料のワイヤレスアクセスを提供するのが目的」と担当者は説明している。
同社はすでに、Feevaという新興企業と共同で、サンフランシスコのユニオンスクウェアに同社が後援するWi-Fiアクセスポイントを運営している。
GoogleがこのWi-Fiサービスを計画しているとの憶測は、Business 2.0誌8月号に掲載された記事をきっかけににわかに盛り上がったが、同記事ではGoogleがユーザーの利用するWi-Fiアクセスポイントの所在地を元に、それに合わせたローカル広告を配信するための全米ネットワーク構築を検討していると書かれていた。先ごろ同社に加わることが明らかになった「インターネットの父」のコメントとも相通じる内容だ。
以前から同社は、ダークファイバと呼ばれる敷設されていながら使用されていない光ファイバ網を確保しており、また先月にはVoIP大手のSkypeと競合する音声機能付きIMソフト「Google Talk」を公開。さらに、その少し前には携帯電話関連のベンチャー企業「Android」を獲得するなど、通信関連ビジネスに対する興味を示唆するいくつかのヒントを残してきていた。
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