Mozilla Foundationの営利部門Mozilla Corp.が、同財団のオンラインアプリケーションは成功を収めたものの、同社はいまだに利益ではなくすぐれた製品作りに力を入れていることを明らかにした。
Mozilla Corp.の実利益をめぐる憶測がインターネット上に流れていることを受け、同社の取締役を務めるChristopher Blizzard氏は、利益は同社が自身の開発を方向付け、「すばらしい製品を製作する」ための「道具」に過ぎないと、先週のブログに記した。
「われわれは金銭面での心配はしていない。また、選択肢を広げてくれるという以外、金額にもこだわるべきではないと考えている」(Blizzard氏)
Blizzard氏は、一部のブログが同社の利益を7200万ドルとしていたが、これは不正確だと指摘した。
「金額については何もコメントしない。ただ、それほどかけ離れてはいないが、この数値が正しくないということは言える。また収入源については、各所の書き込みで見かけたものは、数値および情報に甚だしい間違いがあったとだけ述べておく」(Blizzard氏)
Mozilla Foundationはカリフォルニア州に拠点を置く非営利組織で、募金のような形で資金を集めている。こうした背景から、今回のように同財団の収入が問題になっている。最近では、Mozilla Corp.およびMozilla Foundationがオープンソースのウェブブラウザ「Firefox」を提供することで、正確にはいくらの収入を得て、いくらを費やしたのかという憶測が飛び交うようになっている。
ブログネットワークWeblogsの最高経営責任者(CEO)Jason Calacanis氏は米国時間3月6日、BarCampLA内の匿名人物の情報によると、Mozillaは2005年に7200万ドルを得て、2006年は120名の従業員を雇用する予定らしいと、自身のブログに記した。ただし同氏は、これらの情報の真偽を確かめる手だてはないことも認めている。
Calacanis氏は、Firefoxユーザーがブラウザの検索ボックスからGoogleを検索した場合、Mozillaはこれに関連してクリックされた広告売上の80%を受け取っていると話す。
多くのブログやニュースサイトがこの噂に飛びつき、中でもDiggサイトには数千件のコメントが寄せられた。Diggに残されたコメントは、その大半が噂は真実だとするもので、Mozillaには利益を得る権利があると主張していた。しかし、Mozillaはそれほどの大金を何に費やしたのかと疑問に思う声もあった。
ZDNet UKは9日、Mozilla Foundationに売上と費用の内訳について質問したが、上記以上の情報は提供されなかった。しかし、Mozillaの社員はみずからのブログで、こうした数値についておのおのコメントしている。
Mozilla Corp.のCEOを務めるMitchell Baker氏は8日、Firefoxの検索機能から得られる売上は数千万ドル規模と、自身のブログに記した。
Baker氏によると、検索企業から得られる金額は、「Mozillaプロジェクトの機能を構築するために利用されている」という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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