ファイル交換ネットワークを通じて大手映画会社の映画を販売するという画期的な実験がドイツで始まる。この取り組みは、米国における新しい形のオンライン映画販売の始まりの前兆となるかもしれないし、Microsoftにとっては、Apple Computerとの競争に勝ち抜くための新しいパートナーの獲得へとつながるかもしれない。
Warner Bros. Home Entertainmentは米国時間1月30日、3月にドイツでPtoPを使ったビデオダウンロードサービスを立ち上げると発表した。ドイツの複合メディア企業Bertelsmannが開発したファイル交換技術を用い、映画のDVDがリリースされると同時にこれをオンラインで発売するという。
このサービスを最初にドイツで立ち上げる理由の1つは、ドイツ市場にまん延する海賊版ソフトウェアの問題に対処したいとWarnerでは考えているからだ。だが、Warner Home VideoのプレジデントRon Sandersは、米国内でもAmazonやBest Buyといった企業が同様のサービスを始める可能性があると、語った。
「米国の市場がどれほど大きくなるかは分からない」とSandersは言う。しかし、「Amazonは大きな会社だ。彼らがダウンロードモデルへと移行しても不思議ではない」(Sanders)
Warnerは自社の製品を手がける全ての大手小売企業と「事前協議」を実施し、インターネットを通じた映画のダウンロード販売について議論したが、まだ契約締結には至っていない、とSandersは言う。Varietyは先週、Amazonが複数の映画会社と協議中で、ビデオダウンロードサービスを4月にも開始するかもしれないと報じた。
映画会社は、コンテンツ保護や、DVD販売との競合についての懸念など、いくつかの理由から映画のデジタルダウンロードサービスに対して慎重な姿勢をとってきた。DVD販売はここ数年、米映画業界の収益の支えとなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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