Time Warnerが、America Online (AOL)部門の最適なパートナー企業として、Googleを選択した。Microsoftは袖にされた格好だが、同社はまだ勝負を投げていない。
米国時間21日にアナリストら指摘したことろによると、ワシントン州レドモンドに拠点を置くMicrosoftは、みずからのデスクトップ市場における支配的立場を利用して、検索/広告分野でGoogleと競合しようともくろんでいるという。
2005年、Microsoftは、AOLに接近してその検索ビジネスを手に入れようと多くの時間を費やしたが、結局はGoogleにパートナーの座をさらわれてしまった。GoogleとAOLは米国時間20日、両社の提携を拡大し、GoogleがAOL株式の5%を10億ドルで取得すると発表している。両社は現在、検索エンジンに関するパートナーシップを結んでいるが、今後はこの契約が広告やインスタントメッセージングおよびビデオ分野における協力関係にまで及ぶことになる。
さらにGoogleは、AOLがGoogleからキーワードベース広告を購入するのに利用できる、300万ドルのクレジットを提供する。AOLは、Googleサイトや、Googleのサービスを利用して広告を表示するその他のサイトで、あらゆる種類の広告を販売することが可能になる。 Googleはまた、AOLのコンテンツがGoogleのウェブクローラーに収集されやすくなるよう支援するという。
しかし、AOLとGoogleが過去3年間維持してきた検索エンジンに関する提携の効果を考えると、Microsoftにとっては「結局何も変わらないというのが現状」だと、JupiterResearchのアナリストMichael Gartenbergは述べている。「Microsoftにしてみると、AOLとの提携は望ましいことではあるものの、必要不可欠というわけではない」(Gartenberg)
Gartenbergは、MicrosoftはWindowsの次期バージョン「Vista」にデスクトップ検索機能を搭載する予定だが、いずれはインターネット検索にも進出するだろうと話している。「検索機能がWindowsの一部として組み込まれれば、Googleは守勢に立たされることになるだろう」(Gartenberg)
また、独立系調査企業Directions on Microsoftでリサーチディレクターを務めるRob Helmは、Microsoftで現在テスト中の新たなペイパークリック型広告サービス「AdCenter」や、提供を始めてから1年が経過した同社の検索エンジンが今後普及すると思われるとした。
「(AOLとの契約を取れなかったのは)Microsoftにとっては確かに痛手だが、同社はこれを長い目で見ており、(検索機能を搭載したVistaなど)武器となる資産もある」と、Helmは言う。「ある意味では、Microsoftはまだ競争を始めてすらいないと言える」(Helm)
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