Wikipediaは、誰でも寄稿できるオンライン百科事典として人気が高く、多数の補完ツールや派生サービスが生まれている。
その1つが「Gollum」と呼ばれる無償ウェブアプリケーションで、作者のHarald Hanekは、これをWikipedia「ブラウザ」と呼んでいる。同ツールは、Wikipediaの効率的な代替ユーザーインターフェースを提供することで、検索機能を前面に押し出し、カスタマイズも可能にしている。
HanekはGollumのサイトで、「Wikipediaのインターフェースは負荷が高く、混乱を招きやすいと思う。そこで、使いやすいインターフェースを試してほしい」と述べている。
ドイツのニュルンベルク在住のHanekは当初、自分の娘がすばやく簡単にWikipediaを操作できるよう、このプログラムを開発した。同氏はその後、これをオープンソースプロジェクトとしてウェブで一般公開し、先ごろ自身のサイトで英語版を発表した。
Hanekの説明とは異なり、Gollumは、実際にはウェブブラウザではない。同アプリケーションは、Wikipediaにしかアクセスできず、「Internet Explorer」や「Firefox」といった標準ウェブブラウザがないと動作しない。
Wikipediaは人気の高いサイトで、その最大の特徴は、訪問者が同百科事典の見出し項目を編集したり、寄稿したりできる点にある。同サイトを運営する非営利団体のWikipedia Foundationによると、この仮想学術書には1万3000人が積極的に寄稿しており、毎日数千件の新しい項目が追加され、数万件の編集が行われているという。
Wikipedia Foundationの関係者によると、同団体ではGollumプロジェクトを認識しているが、その開発には一切関与していないという。
Hanekは、非常に複雑なウェブアプリケーション用インターフェースの開発を可能にするAJAXと呼ばれるプログラミング技術を使ってGollumを開発した。AJAXを利用したWikipedia関連のアプリケーションとしてはもう1つ、Wikipediaの項目をGoogle Mapsと組み合わせるPlaceopediaというものがある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス