Mozilla Foundationが、Firefox 1.5のリリースに合わせた大規模なマーケティングキャンペーンを展開する体制を整えつつある。
Mozilla Foundationの製品担当バイスプレジデントChristopher Beardは米国時間21日、次期メジャーバージョンのFirefox 1.5は、同11月29日にリリースされる「可能性が高い」ことを明らかにした。
Beardによると、同組織では1.5のリリースに合わせた「大規模なマーケティングキャンペーン」を計画しているという。内容としては、Mozillaウェブサイトに家庭で撮影したビデオを公開してもらい、Firefoxファンに自分のお気に入りのブラウザを口コミで広げてもらう、というコミュニティマーケティングキャンペーンなどがある。
「身近な人たちが、Firefoxの使いやすく優れた機能を宣伝する。ビデオを制作してもらい、それをMozillaサイトにアップロードしてもらう。われわれがビデオをチェックしてウェブサイトで公開し、投稿者のサイトからのリンクも掲載する」(Beard)
ビデオは、コミュニティマーケティングサイトSpreadFirefoxで公開される。そこには世界地図があり、ビデオが制作された場所には点が表示される。
Beardは、ビデオカメラやウェブカメラなどのビデオ機器を所有した人がどれだけ作品を投稿してくれるかに依存するため、このキャンペーンへの参加数は、予想が難しいという。
「予想するのは難しい。The New York Timesの広告キャンペーンでは、広告に必要な金額を集めるのに数週間かかると思っていたところ、それを48時間未満で達成してしまった。今回(のキャンペーン)も、ビデオがどの程度の数になるのかは分からない。数百本なのか、数千本になるか、あるいは数万本に達するかもしれない」(Beard)
これらのビデオはさまざまな言語で投稿されることが予想されるため、Mozillaは、各国からボランティアを募ってビデオの選定を行う。Mozilla EuropeのプレジデントTristan Nitotによると、既に欧州の20カ国の言語に対応するチームが編成されているという。
キャンペーンの最終日には、最優秀ビデオ賞が選ばれる。Mozillaはさらに、Firefox用の30秒広告を制作するコンテストも別途開催する。これにはだれでも参加できるが、映像を学ぶ学生が主なターゲットになる。
また、ビデオキャンペーンと同様に、Mozilla Foundationでは今週、消費者向けウェブサイトを立ち上げる予定だ。代替ページを現在表示しているだけのMozilla.comが今後、Mozilla.orgに代わり、Mozilla関連組織の主なエントリーポイントになるだろうと、Beardは説明した。
「われわれのマーケティング戦略は、より多くの一般消費者をターゲットとすることも含んでいる。一般消費者は、必ずしも技術的な理解を持っているというわけではないため、われわれのウェブサイトを親しみやすくすることを目指している」とBeardは述べた。
また、Mozilla Foundationは、消費者へ注力するにあたり、主要リリースの提供時期を2年ごとから、Netscapeの一部だった頃と同様に6〜9カ月ごとに変更することを考えている。この新しい戦略通りにいくと、Firefox 2.0のリリースは2006年中ごろ、Firefox 3のリリースは2007年第1四半期となる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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