ワシントン大学も、将来的にはポッドキャストで学生に講義を配信していこうと考えており、パイロットプログラムの運用を始めている。
同校の教室サポートサービスアシスタントディレクターDavid Aldrichは、実験が始まった建物内の「5つの大教室で講義を行う講師はだれでもこれを利用できる」と話している。「今のところ、申し込みは3件しかないが、冬学期および春学期に講義を予定している講師からすでに問い合わせを受けている。こうした潮流は、今後も勢いを増すのではないだろうか」(Aldrich)
一方、ミシガン大学歯学部でも、1〜2年生の頃に受講した複雑な講義を復習するためにiTunesプログラムが利用されており、学生の人気を集めている。
歯学部の歯学情報科学担当ディレクターLynn Johnsonは、「学生は利便性を求めていた。一度聴いたことのある講義の内容を、確認したいと望んでいたのだ」と語った。
Johnsonによれば、同校の大教室には録音機器が設置されており、学生がみずから録音を開始したり中止したりするのだという。録音された講義は、自動的にiTunesで即時利用可能になる。
「学部に許可を得るかどうかは学生次第だが、学部職員がそうした願いを拒絶したことは一度もない」(Johnson)
スタンフォード大学のコミュニケーション学部でウェブコミュニケーションディレクターを務めるScott Stockerは、学部生も同校のiTunesプログラムを利用して、授業内容を聴くことができると述べている。
Stockerによれば、同校は人文科学入門などの講義内容をオーディオファイルとして配信する実験を進めているという。当初は4つのコースでこうした実験が試みられていたが、秋学期に入り、これが8コースにまで拡大された。
カリフォルニア大学バークレー校の情報学部博士課程に在籍しているDanah Boydは、スタンフォードの取り組みについて次のようにブログに記した。「大学がキャンパスという範囲を越えて知識を提供するようになるのは、わたしにとってはまたとないチャンスだ。Stanford on iTunesは、大胆かつ明確な方法で知識へのアクセスを確立しようとしている」(Boyd)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」