Opera Softwareは米国時間1日、同社のウェブブラウザ使用に関するライセンス契約を締結し、ウェブ技術を利用した次世代航空機内エンターテインメントシステムソフトウェアと連係させていくことを発表した。
Opera(本拠:ノルウェイ、オスロー)は、機内エンターテインメントシステムを開発するフランス企業Thalesと1年間の契約を結んだ。Thalesは、ボーイングおよびエアバスに、機内向けビデオオンデマンド/ブロードバンドサービスを提供している。
OperaとThalesは昨年、Thalesの「TopSeries」システムに追加するウェブブラウジング機能の開発に共同で取り組んだ。TopSeriesのシステムは、Air CanadaやAir Franceを含む15社以上の航空会社ですでに採用されている。Operaの販売部門バイスプレジデントChristian Dystheによれば、両社は新たな契約の下、搭乗客がウェブ、ビデオ、ゲームを1画面で操作できる機内システムユーザーインターフェースを開発していくという。
このシステムが搭載された航空機では、搭乗客はノートPCがなくても、前の座席の背面に取り付けられた画面を使ってウェブを閲覧したり電子メールをチェックしたりできるようになると、両社は述べている。またThalesの広報担当Lori Kramsは、同社は現在、新システムにキーボードおよびマウスを搭載する方法を検討しており、2007年に準備が整うとしている。
一部の航空会社は、搭乗客に無線インターネット接続サービスを提供し、ノートPCや携帯端末からウェブにアクセスできるようにしている。だが、Dystheによると、通常は映画やテレビ番組の配信に利用される機内エンターテインメントシステムを使って、ウェブアクセスを提供しようとしている企業はThalesが初めてだという。
Operaによれば、同社のブラウザが多言語をサポートしていること、またウェブページのサイズを一般的な機内システムの小型画面に合うよう自動調整できることが、Thalesによる同社ブラウザ採用につながったという。
デスクトップブラウザ市場の覇権はMicrosoftに握られていることから、Operaはモバイルウェブブラウジングというニッチ分野の開拓に取り組んでいる。今回のThalesとの契約締結も、同社のそうした取り組みの一環だ。同社によると、昨年出荷された携帯電話やその他のデバイスのうち、SymbianやLinux、MicrosoftのSmartphoneといったオペレーティングシステムとともにOperaが搭載されたものは880万台にのぼったという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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