Macintoshユーザーは、米国の一部の大企業に就職するのに苦労しているようだ。
これは、ビジネスの世界がWindowsベースのコンピュータに支配されているというだけではなく、文字通りMacユーザーが応募さえできない大企業が数多く存在するということだ。
たとえば、American Expressでは就職希望者に対し、「現在、本システムはMac環境をサポートしていません。自宅にも職場にもPCがない場合は、お近くの公立図書館、インターネットカフェ、あるいは『Work Force Center』からインターネットにアクセスしてください」との警告が最初に表示される。
ほかの多くの有名企業と同じく、American Expressでも、オンラインからの応募に関する管理業務を人材管理業者のBrassRingに委託している。ところが、BrassRingが使っているソフトウェアの現行バージョンは、Mac版の各ブラウザをサポートしていない。同社の関係者によると、クライアントの要求がないためMacはサポートしていないという。
BrassRingの広報担当Doug Jensenは、「だが、われわれは(Macの)需要が徐々に高まっていることを認識している。そこで、12月に投入するBrassRing Enterprise 8をFirefoxに対応させ、Macユーザーをサポートすることにしている」と語った。
だが、オンラインで就職活動を行うMacユーザーは、今のところ多くの企業で問題に遭遇する可能性が高い。Target StoresやSearsも、多くの企業同様オンラインからの申し込みの一部もしくは全部をBrassRingのソフトウェアで処理している。American Expressのウェブサイトは警告を表示しているが、TargetやSearsのサイトは、就職活動者がAppleのSafariブラウザを使ってアクセスすると、エラーメッセージを表示するか、ブラウザをクラッシュさせてしまう。
警告を表示しているAmerican Expressのサイトでは、問題に遭遇したとの報告がある一方で、SafariやMac版Internet Explorerでオンライン申し込みができたとの報告もある。
Sears、Target、およびAmerican Expressの関係者からコメントを得ることはできなかった。
「Peter」というファーストネームを名乗るある就職活動者は、Fortune 100にランキングされるAmerican Expressのような企業がMacユーザーを締め出すのは信じられない、と語った。Peterは、American Expressに対する就職活動の是非をまだ決めかねているため、フルネームを明かしたくないという。
「FedEx/KinkosにあるPCから申し込めばいいのは分かっているが、しかしその時間がない。American Expressは、Macユーザーだというだけで一部の採用候補者に大きな障壁を設けている」(Peter)
PC市場では、業務用でも家庭用でも、Windowsベースのコンピュータが圧倒的に優勢だが、しかしAppleも着実にシェアを伸ばしている。第3四半期にはMacの出荷台数が48%増加している。IDCによると、Appleは米国市場で昨年比1ポイント増となる4.3%のシェアを獲得したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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