RIAA、PtoP企業7社に抗議文を送付--グロックスター判決を背景に強気の構え

Dawn Kawamoto(CNET News.com)2005年09月16日 17時18分

 全米レコード協会(RIAA)は、7社のPtoP企業に抗議文を送付し、同団体の言う、著作権で保護された作品の違法配布を誘発する活動を停止するよう要請した。

 この動きは、連邦最高裁判所が2005年6月に、PtoPサービスプロバイダGroksterに有罪判決を下したことを受けたもの。同訴訟を担当した裁判官らは、全員一致で下した判決のなかで、著作権侵害を助長する積極的な意図を持って事業を構築する企業は、顧客の違法行為について責任を問われることになると述べた。同協会は今回初めて、Grokster以外のPtoP企業への対抗措置に乗り出した。

 「Groksterと同じような立場にある企業には、軌道を修正するための十分な機会が与えられてきた。それにもかかわらず間違った行為を続けるこれらのプロバイダは責任を追及されることになるだろう」と、RIAAの広報担当は述べた。

 対象となる企業は特定されなかったが、RIAA広報担当によると、抗議文はPtoP企業7社に送付されたという。

 eDonkey、LimeWire、KazaaなどのPtoPネットワークでは、ファイルを無制限に交換できるため、最高裁の判決が下されて以来、新たな訴訟の対象になると見られていた。最高裁の判断の下で、PtoP企業は、ユーザーの著作権侵害行為を助長していないことを証明するという新たな課題に直面することになる。

 CNET News.comが入手したRIAAの抗議文には「RIAAに加盟するレコード会社が所有する著作権の侵害を可能にし、これを誘発するような行為を直ちに止めるように要求する。法的措置がとられる前にわれわれと協議したければ、直ちに連絡して欲しい」と書かれている。

 米国時間9月13日付けの抗議文は、Groksterに対する最高裁の判決について、ファイル交換を認めているプロバイダやそのプロバイダに属する個人にも適用されると述べている。

 PtoP企業としては他にも、i2Hub、BitTorrent、WinMXのほかに、ファイルスワッピングソフトBearShareを作っているFree Peersなどが挙げられる。

 Wall Street Journalの記事にはBearShare、WinMX、LimeWireに抗議文が送付されたと書かれている。

 取材に対してLimeWireはコメントを差し控えると述べた。また、記事執筆時点では、Free PeersやWinMXの関係者からもコメントを得られていない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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