今週、数千万人のYahooユーザーがインスタントメッセージング(IM)ソフトウェアをアップグレードするよう求められている。仮にそのような要求があっても、十分な注意が必要だ。そのアップデートを行うと、ブラウザなどの設定が変更され、余計な機能が追加されてしまう恐れがある。
無償の「Yahoo Messenger」の最新版には、高性能インターネット電話機能が追加されており、Yahooは最新版へのアップグレードを強く推奨している。アップグレードを行うか否かを問うウィンドウで「yes(はい)」をクリックすると、前バージョンよりも見栄えのするYahoo Messengerのインターフェースが表示される。インターフェースにはチャット、ブログ、写真交換、インターネット電話の4つのボタンが付いており、それらをクリックするとすぐに各機能を利用できる仕組みだ。また新しいスマイルアイコンも追加されている。
これらの変更については、多くの人々が予想していただろう。しかし、知らぬ間に他のツールまでインストールされてしまうことは、多くの人々にとって予想外だっただろう。
「Yahoo Messenger with Voice」の「typical(通常)」インストールをすると、スパイウェア対策ソフトとポップアップ対策ソフトが統合された「Yahoo Toolbar」、デスクトップ/システムトレイ用ショートカット、さらにYahooのリンク集をInternet Explorerブラウザに挿入するための「Yahoo Extras」が同時にダウンロードされる。またYahoo Messenger with Voiceは「Live Words」という機能を備えている。これは、ユーザーがオンライン上で単語を反転表示させると自動的にアイコンが表示され、そのアイコンをクリックするとYahooの検索結果、定義集、翻訳ツールに移動できるというものだ。さらに、最新版Yahoo Messengerをインストールすることにより、各ユーザーのホームページと自動検索機能が、それぞれYahooのトップページとYahooの検索になるよう初期設定が変更されてしまう。
これらの変更を防ぐには、ユーザーが自発的に「custom(カスタム)」インストールを選択し、5つのボックス内のチェックを外さなくてはならない。
Yahooの広報担当であるTerrell Karlstenは、最新版Yahoo Messengerに包含されている各種サービスは、熱心なYahooユーザーにとっては大変有益であり、同社製ツールのすべてがいかに統合されているかを明らかにするものだとしている。
「そのように設定することにより、各ユーザーがダウンロード方法を選択できるようにしている。ソフトを一度にダウンロードしたい人は、そのようにできるし、それを望まなければ、ダウンロード方法をカスタマイズすることも可能だ」(Karlsten)
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