Yahooは米国時間8日、アドインプレッション(広告表示回数)をトラッキングするための新しいテクニックを導入した。
このシステムでは、ユーザーのブラウザに画像が読み込まれた時点で初めて広告のアドインプレッションを測定するようになる。そのため、たとえばポップアップ広告がブロックされた場合、その広告は表示回数にはカウントされなくなる。現在は、大半のインターネットサイトが、サーバから送信された広告ファイルの数を元にアドインプレッションを測定している。
この新しいプロセスにより、「消費者が広告を実際に目にしたかどうかが、一段と正確に測れるようになる」と、Yahooの業務担当バイスプレジデント、Todd Teresiは声明のなかで述べている。
新システムは、昨年11月にInteractive Advertising Bureau(IAB)の作業部会が公表したアドインプレッションをトラッキングするための新標準に沿ったものだが、この作業部会の議長はYahooが務めていた。
消費者が目にした広告の数をカウントする方法が標準として策定されたのは、あらゆるメディアのなかでも、このガイドラインが初めて。雑誌やテレビなどの他のメディアでは、広告を組み込んだコンテンツの発行部数や番組の視聴率を元にアドインプレッションを測定している。
Yahooのプレスリリースによると、同社はこれらの標準を初めて実際に採用した組織の1つだという。現在米国で導入されているYahooの測定システムは、来年はじめまでに同社のグローバルネットワーク全体に導入される。
IABのプレスリリースによると、Weather.com、Univision、News.comを運営するCNET Networksの各サイトも、この新しい測定ガイドラインに「完全準拠」しているという。また、Walt Disney Internet Group、The New York Times、MicrosoftのMSN、AOL Media Networksなど、ほかにも十数社が2005年末あるいは2006年初頭までに監査および認定プロセスを完了すると見られている。
これとは別に、8日にはYahoo Search Marketingが、ウェブの分析を行うCoremetrics、Omniture、WebTrends、WebSideStoryの各社との提携を発表した。
これらの提携により、各社はYahooの開発したAPI経由でマーケティングキャンペーンのレポートにアクセスし、Yahooのシステムと直接データをやりとりできるようになる。調査会社各社はその見返りとして、自社が収集する大量のクリック情報をYahooに提供する。
Yahooは声明のなかで、将来的にはこのオプションをほかのウェブ調査会社にも提供する予定だと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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