リクルートとインターネットコンサルティング会社のペンシルは7月15日、次世代SEO(Search Experience Optimization:検索体験最適化)の共同研究で業務提携することに合意したと発表した。
両社は、2003年6月から約2年間にわたり、検索エンジンなどについての調査や研究を実験的に進めてきた。研究当初のテーマは、「インターネット上の膨大な情報やデータの中から、利用者はいかにして、いま探している最適なサービスにたどり着けるのか」ということだった。その研究の一部は、ウェブサイトに公開されている。
この研究成果をリクルートの20事業部25サイトと、ペンシルの134サイトで実験、検証を繰り返した。その結果、従来からのサイト利用者を適切な自社サービスページに誘導し、さらには新規の顧客など、集客を大幅に増やすことにも成功したことから、両社はさらに共同研究を進めるために業務提携した。
ところで、両社は「次世代SEO―検索体験最適化」という耳慣れない言葉を使っている。リクルートでは、これを以下のように説明する。
『インターネット上の膨大な情報・データの中から、利用者がいま必要としているサービスにいかに早く、いかに適切にたどり着けるかということを第一に考える。その視点は自社サイトにとどまらず、インターネット全体から「利用者の検索体験」という観点でサイト利用者の遷移を捉えなおし、利用者にとって最適化されたサービスの提供を目指すものだ。サイト利用者が、目的のサイトに到達するまでに、目にするもの、耳にするものすべてに満足感を演出し、従来のSEOやSEMといわれる企業視点を超え、顧客視点にたった最適化を目的とする』
このように、まだ概念的な説明にとどまっている。リクルートの広報では「『検索体験最適化』をもっときちんとした形で具現するのはまだこれからで、いまは理想とする姿を表しているにすぎない」としたうえで、リクルートとしては「『イサイズ』をあまり全面に押し出さなくなって以来、インターネットに対するさまざまな取り組みに対して社外にはほとんど声を出してこなった。そのため、何もしていないような印象を持っている人が多いだろうが、実は着々と研究を重ねてきた。今回の発表は改めてこうした分野にリクルートが本気で取り組んでいくという意思表示だ」と決意を示した。
具体的な業務提携の内容は、以下のとおり。
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