Googleは米国時間27日、キーワード検索に対応したウェブベースの新しいビデオ検索サービスを公開した。同社は4月から、Unicef、Greenpeace、CNET Networksなどの各社が、同社のビデオデータベースにアップロードしたコンテンツのインデックス化を進めていた。
既報の通り、このビデオ検索エンジンはGoogleの既存サイトを補完するものとなっている。同社サイトでは、これまでPBSやCNNなどのテレビ番組を字幕テキストを手がかりに検索することはできたが、ビデオの再生には対応していなかった。
同社は今回、このビデオインデックスに新しいコンテンツを追加した。ユーザーは、サイトから「Google Video Viewer」をダウンロードする必要があるが、一旦これをインストールすれば、ビデオクリップ全体を再生することも、検索キーワードが含まれるセクションから再生を開始することもできるようになる。
検索の対象となるコンテンツは、ブレークダンスやサルの空手といった気軽に見られるビデオから、イラクの米兵がSaddam Husseinの銅像が倒すといった歴史的なビデオまで、さまざまなものがある。Google関係者は、コンテンツ提供者を記したより詳しいリストの提供を控えた。
GoogleとYahooの間では、さまざまなタイプのコンテンツに対応した検索機能を提供する競争が激化している。Yahooは、ビデオ検索機能の最終バージョンを5月に投入した。
Google Videoは現時点で英語でしか検索できず、またビデオビューワソフトもWindows版のInternet Explorerのバージョン5以降とFirefoxにしか対応していない。同サイトにはまだ広告は掲載されていない。
Googleは現在、より包括的なメディアサービスを提供するべく事業を拡大しているが、このビデオ検索サービスはその新たな一歩となる。また、同社は先ごろ、オンライン決済システムを独自に開発していることを認めたが、これはeBayのPayPalサービスと直接競合するものではないと説明していた。
しかし、この決済システムによって、一段と幅広いビデオ配信が可能になるとの 憶測が数多く飛び交っている。
Gartnerのアナリスト、Allen Weinerによると、インターネット経由で一般ユーザーに映画をオンデマンド配信するための要素をすべて備えた検索サービスプロバイダーはGoogleだけだという。同社なら、ペイパービュー方式の課金もサブスクリプションによる課金も可能で、またビデオストリームへの広告挿入もできると同氏は述べている。
「Googleは、実際にビデオ検索ビジネスの全体像を大筋で見せてくれた最初の企業だ」(Weiner)
「(映画製作会社などから)ビデオの供給を受けられるような技術とビジネスモデルを作り出すことが、Googleの戦略目標の1つだと思う。提供するビデオのレベルがそこまで上がらないと、高い利益を期待できるビジネスにはならない」(Weiner)
Google Videoを担当するシニア・ビジネスプロダクト・マネージャのPeter Chaneは、決済システムに関するコメントを差し控えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」