全世界で購入されたCDの3分の1以上が違法コピーであることが、米国時間23日に発表されたあるレポートで明らかになった。
国際レコード産業連盟(IFPI)によると、違法コピーされた音楽CDの市場は今や46億ドル規模に拡大しており、一部の国では合法CDの売上がわずか2、3年間で3分の1も減少しているという。
オンラインでの著作権侵害も依然として問題で、特にブロードバンドの普及率が高いいくつかの国では深刻な被害が出ているとIFPIでは指摘している。
IFPIのCEO、John Kennedyは、「音楽業界が著作権侵害と戦っているのは、そうしないと業界が存続できないからだ」と述べ、さらに「毎年、10万枚強のアルバムのリリース/マーケティングに数十億ドルもの資金が投入されているが、これは健全かつ有効な著作権の行使があって初めて可能になるものだ」と付け加えた。
IFPIが年次報告書を発表する目的は、特定の国々が著作権侵害行為にいかにうまく対処しているかを世界に知らせると共に、各国の著作権法の改正状況を追跡することにある。
全体的に見て、多くの国々が違法にコピーされた音楽CDの販売を厳しく取り締まっており、その結果、違法音楽CDの市場成長率は過去5年間で最低水準にまで低下した。IFPIによると、2004年の違法コピーCDの売上額は12億ドルだったという。
しかし、違法にコピーされたCDの売り上げ総数が合法的に製造されたCDの枚数を上回った国が34カ国もあった。
IFPIは、デジタル著作権に関する規則が緩い、あるいは既存の規則の実施が甘い国として、カナダ、韓国、台湾の3カ国を挙げた。しかしカナダ政府は今週、新法の制定に向け様々な措置を講じた。同法が成立すれば、同国の法的枠組みは米国のそれにさらに近づくことになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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