「Opera」ブラウザがベストブラウザ賞を受賞したとするOpera Softwareに対し、Mozilla Foundationのスタッフが、同賞はオープンソースブラウザ「Firefox」に贈られたものだとして異議を唱えている。
Operaは先週、プレスリリースを発表し、同社のブラウザが技術系雑誌「PC World」のベストウェブブラウザ賞を受賞したと主張した。リリースには、「2004年に引き続き2005年も、Operaは、PC Worldが最もすぐれたブラウザに与えるWorld Class Awardを再び受賞した」と記載されていた。
しかしその数日後、Mozilla FoundationのスタッフAsa Dotzlerが、PC Worldがベストブラウザ賞を与えたのはFirefoxだったと反論した。
米国時間7日、Dotzlerはみずからのブログに、「Firefoxは、99種に及ぶ他の候補製品を圧倒して、垂涎の『Product of the Year』賞を受賞している。『Maxthon』ブラウザは12位に押しやられ、Operaに至っては88位にランクされていた」と記している。
これを受けたOperaのHaavard Moenは米国時間8日、同社はOperaが同賞を受賞したかどうか明言することはできないとし、前述のリリースを掲載したウェブサイトを修正したと述べた。
「詳細を調べたところ、Operaが2005年のPC Worldベストブラウザ賞を受賞したとは言えないことが判明した。『Web』カテゴリでノミネートされていたブラウザはOperaだけだったので、混乱したのだと思う。当社は、PC Worldが事の次第を明らかにするまで、Opera.comから『ベストブラウザ』云々という言葉を削除することにした。この件に関しては、近いうちに同サイトに声明を掲載するつもりだ」と、Moenは自身のブログで説明している。
Dotzlerは、当初こそブログで怒りをあらわにしていたが、後日改めてコメントを投稿し、同氏はもはやOperaを非難する気はなく、OperaがMicrosoftの「Internet Explorer(IE)」からマーケットシェアを奪っているのであればそれは喜ばしいことだと、現在の心境を明らかにした。
Dotzlerはまた、「わたしがOperaを毛嫌いしていると糾弾する人々がいるが、まったくの的はずれだ。わたしはOperaを憎んでなどいない。Operaは正しい道を目指していると思うし、Macを利用するか否かで状況は異なるものの、個人的には(そしておそらく多くのパワーユーザーにとっても)、今日利用できるブラウザの中で2番目か3番目に優れた製品だと考えている。もしOperaがIEのシェアを大幅に奪いつつあるというのが本当なら、わたしはOperaユーザーと同様に、そうした事態を歓迎する」と、ブログにコメントを寄せている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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