サンフランシスコで米国時間16日、リスナーが制作したポッドキャストのみを取り扱う放送局KYOURadioが開局した。
同局を所有するInfinity Broadcastingによると、KYOURadioは、すべてのコンテンツがポッドキャストだけで構成される初めての放送局だという。
ポッドキャストは、2004年の誕生以来、大きなブームとなっている。この技術を使えば、一般個人であってもウェブを利用して音声コンテンツを配信することができる。リスナーはダウンロードしたコンテンツを、Apple Computerの「iPod」のようなデジタル音楽プレイヤーで再生することが可能だ。
KYOURadioで最初に放送されたのは、ポッドキャストを語るうえで欠かせない、ソフトウェア開発者のDave Winerが作成したコンテンツだった。同局には、米国の各州をはじめ、ロンドンやトロント、香港から400以上のポッドキャストが寄せられたとInfinityは述べる。Infinityはサービス開始に先立ち、数週間前からポッドキャストの提供を個人に呼びかけてきたのである。
Infinityの広報担当Karen Mateoによると、同社はこれまでのところ、提供されたポッドキャストの質に満足しているという。ポッドキャスターは、「サンフランシスコ生活について思うことや、通勤途中に考えたこと、科学の世界で注目されている事柄、タイムトラベル、遊園地」などをテーマとしたコンテンツを提供しているという。また、提供された楽曲も、カントリー、ロック、アジアンなどさまざまなジャンルに及ぶ。
KYOURadioは今後、毎日寄せられるフィードバックに基づいてコンテンツを選んでいくという。またKYOURadioは、24時間稼働を目指す計画だ。
Mateoによると、KYOURadioの前身となったトーク番組中心のラジオ局は、業績が不振だったという。そのため、同社では、ポッドキャストの放送局を実験的に立ち上げる今回の試みに、さほど大きなリスクを感じなかったという。
「(前身の)ラジオ局は業績が思わしくなかったことや、サンフランシスコが技術の中心地であることを考えると、こうした事業に参入する良い条件がそろっていた」(Mateo)
全米で180のラジオ局を所有するInfinityは現在、KYOURadioでもCMを流そうと、準備を進めているところだ。広告を検討する企業顧客からは、この新しいラジオ局について「非常に好意的な反応」が寄せられたという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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