マルチメディアチップメーカーのESS TechnologyがDVD複製用機器に同社の製品を違法に使用させていたとして、全米映画協会(MPAA)が同社を提訴していた訴訟で、同協会は米国時間14日、ESSとの間で和解が成立したと発表した。
MPAAは、同グループから違法コピー防止技術のライセンスを取得していないメーカーに、DVDの暗号解読用チップを販売したESSの行為は契約違反に当たると強く主張した。カリフォルニア州のある判事は2004年7月、ESSに対し、ライセンスを受けていない他メーカーへのDVDチップ販売をすべて禁じる判決を下した。
ESSによると、今回のMPAAとの和解は友好的な和解であり、同社は今後著作権に関する全ての規定を尊重することで合意したという。
MPAAは最近、著作権侵害行為に加担していると見られるハードウェアメーカーに対し相次いで強硬策を講じており、ESSに対する訴訟もその1つだった。
これまでMPAAが提訴した相手のなかでも、最も大きな論議を呼んだのが、Kaleidescapeという新興企業に対する訴訟だ。同社はホームネットワーク上で映画などのコンテンツを流す高性能DVDジュークボックスを製造している。この製品は、中央サーバに500本ものDVD映画をアップロードでき、その後は家庭のどこにいても映画の鑑賞が可能になる。
Kaleidescapeの幹部らによると、同社は違法コピー防止技術のライセンス供与を行なっているDVD Copy Control Associationと呼ばれる団体から、ライセンスを取得しているという。
しかし、DVD-CCAでは、同団体が管理する技術はDVDの違法コピーを防止する目的で開発されたものであり、2004年12月にKaleidescapeを提訴したという。同訴訟はカリフォルニア州の裁判所で係争中だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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