サンフランシスコ発--Flashを使ってウェブサイトを構築したものの、だれもそれを見つけられなかったらどうするか。
米国時間6日に当地で「Flashforward2005」カンファレンスが始まったが、会場となったHerbst Theaterの会議室には、そんな不安を抱えたFlash開発者が100人以上も詰めかけた(同カンファレンスは8日まで開催される)。参加者にとって最大の問題は、Googleが「静的」なウェブページ--HTMLやSHTML、ASP、PHPで書かれているもの--と同じように、Flashのページもインデックス化するのか、というものだった。
「Flashはすべてが一体化している」というのは、このワークショップをリーダーを務めるGregory Cox。同氏は、Leyline(本社:カリフォルニア州ベンチュラ)というウェブサイトのプロモーション会社を経営する人物だ。「検索エンジンのスパイダーは、テキスト--私が『Googleのエサ』と呼ぶものを集める。だが、Flashには検索エンジンが食いつくものがない」(Cox)
SEO業界には、GoogleのスパイダーがFlashムービーからもキーワードを集めることができるという報告があるが、Coxはこの話を聞いたことがあると述べた。Googleはインデックス化の手法についてはほとんど口を閉ざしており、この記事に対してもコメントを得ることはできなかった。
しかし、だからといってFlashサイトが静的なページと対等な立場に立てるわけではない、とCoxは注意を促した。
同氏によると、最も影響を受けるのはFlashだけでつくられたサイトで、Googleはそのサイトを1つのファイルとして認識してしまうという。その結果、1ページのなかに特定のキーワードがある比率など、Googleで重要な意味を持つインデックス化の測定基準でそのサイトが負けることになる。
さらに、Googleやその他の検索エンジンがサイト内のページを別々にインデックス化できないと、小売業者や他のウェブサイト運営者は、特定のクエリに対する検索結果の多い ページにユーザーを呼び込む無数の機会を逸してしまう。
「ページ数が多ければ多いほど製品のプロモーションは容易になる」(Cox)
Coxはこうした問題に対応するための戦略として2つのやり方を挙げた。ひとつは、あるサイトでFlashバージョンと静的バージョンの2つを用意するというものだが、これはすでにごく普通に行われている。また、もうひとつは複数の静的なページの内部にFlashファイルを埋め込むというものだった。
ワークショップの参加者のなかには、自分の意見を述べた者もいた。ある参加者は、Flashには検索エンジンがインデックスをつくりやすいように、ウェブサイトのメタデータへテキストをエクスポートする機能があると述べた。
それに対し、別の参加者は「そんな手はまったく役に立たない」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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