ネットエイジは、RSSを利用した広告配信サービス「RSSコンテンツマッチ広告」を開始する。ブラウザ形式のRSSリーダーに対応し、ブログなどから配信されるRSSフィードの内容と広告の内容をコンテンツマッチさせて表示する。
RSSを利用した広告は、2004年11月に米Overture Servicesがニュース・アグリゲーション・サービスの米Feedburnerと共同でテストを開始したほか、2005年2月には米Kanoodleが広告とRSSを組み合わせるセルフサービスシステムを発表するなど、注目を集めている分野だ。日本でRSS広告を手がけるのは「ネットエイジがはじめて」と、同社 執行役員の田中弦氏はいう。
RSSコンテンツマッチ広告の例。テキストのみならず、このように画像がついた広告も提供する(クリックすると拡大します) |
まずは、ネットエイジの運営するブログポータル「BLOGNAVI」上にてRSSコンテンツマッチ広告の仕組みを取り入れるほか、ブログASP事業者や大手メディアサイトなどのRSS配信サイトに向けて同ソリューションを提供する。提携するRSS配信サイトについては、現在数社と交渉中だという。また将来的には、独自でブログを立ち上げている個人に対しても同様のサービスを提供する予定だとしている。
同社の手がけるRSS広告の仕組みはこうだ。まず同社と提携するRSS配信サイトは、RSSコンテンツマッチ広告システムにRSSを登録する。登録されたRSSは、同システム上で加工され、コンテンツマッチした広告を挿入した上で配信される。
広告枠の販売は、ネットエイジおよび代理店を通じて行われる。広告主は、RSSコンテンツマッチ広告システムの広告出稿管理画面から、出稿したいキーワードや広告本文などを設定して出稿する。成果レポートなどもウェブ上から確認できる。最低単価は1キーワードあたり5円からで、価格は広告の配信比率や広告文字の大きさ、写真の有無などによって決まる。広告費は、RSS配信サイトとネットエイジで折半される。ブログASP事業者がエンドユーザーに広告料金をどういった比率で還元するかは、事業者によって異なる。
ネットエイジのRSSコンテンツマッチ広告は、「(グーグルやオーバーチュアが提供している)従来のコンテンツマッチ広告よりもさらに踏み込んだものになる」と田中氏。例えばグーグルのAdSense広告の場合、コンテンツマッチはサイト全体を対象として行われるため、ひとつのブログサイトにグルメ記事や仕事の記事などが混在している場合、正確なコンテンツマッチを行うことは困難となる。これに対し同社のサービスは、「ひとつの記事やエントリーごとにコンテンツマッチを行うため、グルメの記事にはグルメ関連の広告、仕事の記事には仕事関連の広告といったように、関連性の高い広告を配信できる」(田中氏)という。
ネットエイジでは、2005年12月までに50社以上のRSS配信サイトに同サービスを提供したいとしている。また今後は、BLOGNAVIを含め、RSS広告事業を分社化する予定だという。
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