Brociousは現在、PyMusiqueの開発作業を別のプログラマに任せている。Brociousによると、同氏はAppleからは何も連絡を受けておらず、弁護士にも相談していないという。プログラマらは以前ブログへの書き込みのなかで、実際にはPyMusiqueはAppleのコピープロテクションをはずさないため、違法ではないとの予測を述べていた。
しかし、iTMSのサービス条項では、認められていないアクセスはすべて禁止しているようだ。
「Appleがサービスへのアクセス用として提供するソフトウェア以外のソフトウェアを使って、このサービスにアクセスすることはできない」とiTMSのサービス条項には書かれている。
著作権分野に詳しいサンフランシスコの弁護士、Annette Hurstは、PyMusiqueは合法の境界線を越えているようだと指摘する。デジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act:DMCA)では、違法コピー防止メカニズムを「回避」したり、「迂回」するソフトウェアを禁止されているからだ、とHurstは説明している。
「きわめてあいまいな表現だ」とHurst。「わたしがBrocious側の弁護士なら、この部分に大きな懸念を抱くだろう」(Hurst)
PyMusiqueをテストしてみたところ、実際にiTMSでの楽曲の購入が可能で、購入した楽曲はAppleのFairplayフォーマットではなく、コピープロテクトされていないAACフォーマットで保存されることが確かめられた。またiTMSのアカウントを設定し、通常の料金を支払わなければ、楽曲のダウンロードはできない。
Johansenは、今回の開発作業について、AppleのiTMSだけを対象に行ったものであり、NapsterやMicrosoftなどが他社が運営するデジタル音楽販売サービスに適用することは難しいだろうと述べている。
「まず調べてみないと可能かどうかは言えない。iTMSではオープンなAACフォーマットの楽曲を販売しており、それが人気の理由だ」とJohansenは電子メールのなかで述べている。
同氏によると、PyMusiqueの開発作業については、他の2人のプログラマ--Travis WatkinsとBrociousがLinux版の作業の大半を行い、自身はWindows版を開発したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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