コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は2月25日、中国上海市に「日本電子計算機軟件著作権協会上海代表処準備室」(ACCS上海)を開設、常駐の専任スタッフを配置して4月より本格稼働すると発表した。中国国内法における法人登記ではないため、正式名称は「準備室」となるが、ACCS上海は同協会の初の海外拠点となる。
ACCSは2003年10月、ACCS会員企業であるクオリティの協力の下、クオリティ上海法人内にACCS上海の開設準備室を設置した。これまでにも、中国国内において著作権保護を行う中国国家版権局や上海市版権局といった政府機関との情報交換を進めているほか、上海の大学で学生を対象とした講演を行うなどの活動を行っていたという。本格稼働にあたりACCS上海は、上海のソフトウェア関連企業が集まる上海知識産権園ビルに入居する。
ACCS 専務理事 久保田裕氏 |
2005年度の主な活動計画としては、「現地の日系企業に対して著作権やソフトウェア管理に関するセミナー等を実施する。また、現地メディアに対して広報活動を行い、大学などの教育機関で講演を行う。さらには、中国国家版権局や上海市版権局など現地の政府機関との連携を強化するほか、日本国内で海外の海賊版対策を講じる団体“コンテンツ海外流通促進機構”や“国際知的財産保護フォーラム”などとも協力関係を強化する」(ACCS 専務理事 久保田裕氏)という。
久保田氏は、「技術、法律、教育の3つが三位一体とならない限り、デジタルコンテンツの著作権保護は実現できず、情報ビジネスも成り立たない」と述べ、ACCS上海を通じて著作権保護に向けた啓蒙活動を行いたいとした。
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