Firefoxの開発を指揮するリードプログラマBen Goodgerは、 Firefox 1.1のリリースが当初の予定より3カ月遅れることを明らかにした。
Goodgerは先週公開したブログのなかで、「みんな驚かないで欲しいのだが、残りの作業量を考慮し、1.1の公開を少しだけ延期することにした」と述べている。
なかには、リリース日が変更になった原因は、Goodgerが先ごろGoogleに転職したことにあると推測する動きもある。しかし、Goodgerはこの憶測を、別の日に記載したブログのなかで否定している。
「リリースが3月以降に延期されたのは、私がGoogleに転職したからではない。1.1が、1.0と同等の品質で、同じくらい広く利用できるものであることを保証する必要があるためだ。そのためには、テストに時間を費やさなければならないし、ローカライゼーションシステムをオンラインに戻す作業も必要になる。これらの作業は私1人の力ではできない。ばかげた推測はやめて欲しい」(Goodger)
当初、Firefox 1.1は2005年3月頃にリリースされる予定だった。しかし、最終バージョンのリリースは2005年6月に延期されてしまった。Mozillaのウェブサイトに掲載されたFirefoxのロードマップにも、延期後の新しいスケジュールが記載されている。
Mozillaの開発に参加するDavid Hallowellによると、Firefox 1.1を提供する目的の1つは、Windows以外のオペレーティングシステム(OS)を利用する人に、より便利なブラウジング環境を提供することだという。
「1.1をリリースする目的の1つは、LinuxやMacを利用する人のブラウジング環境を改善することだ。Windows OSにマッチしたWindowsバージョンが提供されるように、LinuxやMacのユーザーにも、OSに合ったFirefoxを提供したい」(Hallowell)
またFirefox1.1は、企業ユーザーも導入しやすいように、Windows Installerを使ってPCにインストールできる仕組みになっている。Firefoxは、企業ユーザーに使われていないと、これまで複数のアナリストが指摘してきた。
Hallowellによると、バージョン1.1では、レンダリングエンジンが改良されているため、ブラウザの動きが高速になるという。
「Firefox、Mozilla、Caminoなど、さまざまなブラウザで採用されているレンダリングエンジンのGeckoは、かなり改良されている。1.1では、ページ読み込み速度の高速化、標準技術のサポート、各種機能強化などの面で、改良の成果が表れるだろう」(Hallowell)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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