オンライン上でソフトウェア著作権の侵害行為を行っていたとされる組織の一斉摘発を行った、いわゆるOperation Fastlink作戦で逮捕された米国人の被告に対し、有罪判決が下される見通しだ。実際に下されれば、米司法省が同掃討作戦で逮捕した米国人に対して勝ち取る初の有罪判決となる。
アイオワ州南部地区の連邦地検によると、アイオワ市在住のJathan Desir被告(26歳)は、違法にコピーしたソフトウェアやゲーム、映画、音楽をインターネット上で配布していた犯罪組織における役割に関して容疑事実を認めたという。
Desirは先週、同州デモインの地方裁判所に出廷し、著作権侵害および著作権侵害行為の陰謀の罪で告発される原因となった3つの犯罪行為の全てを認めた。その結果、2005年3月18日に下される判決では、Desirに15年以下の懲役刑が言い渡される。
Operation Fastlink作戦は、まもなく退任するJohn Ashcroft司法長官が2004年4月に発表した。米司法省によると、Desirは同作戦の一環として有罪判決を受ける初の米国人になるという。Operation Fastlinkの開始後、米国27州および11カ国で120件以上の捜索が行われ、国際的著作権侵害組織のリーダーあるいは幹部と見られるおよそ100名の身元が判明したという。
ある掃討作戦では、捜査員が200台のコンピュータを押収し、そのうち30台はストレージ/配信用サーバとして使用されていたと見られ、中に最新の映画や音楽など、著作権で保護された作品が数千本も保存されていた。司法省は、押収した著作権のある作品の価値総額を5000万ドルと見積もっている。
この国際的掃討作戦では、「われず(warez)」と呼ばれる複数のグループを標的としている。このメンバーは安全なサーバを経由して、すでに身元が判明しているクライアントに違法にコピーしたコンテンツを配布していたと見られる。これらのファイルは、最終的にInternet Relay Chat (IRC)ネットワークやPtoPファイル共有サービスに流出することが多い。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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