ハドソンと、ソフトバンク傘下でオンラインゲームを手がけるビー・ビー・サーブは10月21日、オンラインゲームの企画開発に関して業務提携すると発表した。共同で開発したMMORPG(多人数参加型ロールプレイングゲーム)、「Master of Epic:The ResonanceAge Universe」のベータテストを10月28日より開始する。海外展開も視野に入れており、2005年夏には中国に進出する計画だ。
Master of Epicは3月19日からクローズドのベータテストを行っていたが、28日からは参加人数の上限をなくす。ただしベータテストに参加するには、ビー・ビー・サーブが提供するオンラインゲームポータルBB GamesのユーザーIDを持つ必要となる。12月末もしくは1月中旬からは、Yahoo! BB会員やビー・ビー・サーブが提携するネットカフェのユーザーにもベータテストを公開する予定。ベータテストの参加料は無料だ。
握手を交わすハドソンの工藤浩氏(左)
とビー・ビー・サーブの孫泰蔵氏 |
ビー・ビー・サーブと提携した理由について、ハドソン代表取締役社長の工藤浩氏は「(オンラインゲームに対する)お互いのリスクをなくしていくのが一番の目的」と話す。「オンラインスキームをビー・ビー・サーブに任せることで、我々は開発に専念できる」(同氏)。ユーザーを限定するとゲームの世界が広がらないという指摘に対しては、 「ゲームとして特徴を出し、プロモーションや作品のサポートを行っていくためには、ターゲットを明確にする必要がある。このため、対象をBB GamesのユーザーとYahoo! BB会員に絞った」と説明した。
ゲームの企画開発はハドソンが中心となって行い、ビー・ビー・サーブは投資を含めた開発支援を行う。ゲームの運営はハドソンが、販売・代金回収はビー・ビー・サーブが行う予定で、収益は両社で分配する方式をとる。
「Master of Epic:The ResonanceAge Universe」のゲーム画面(クリックすると拡大します) |
ビー・ビー・サーブは9月にコーエーと提携し、アクションゲーム「真・三國無双」のオンラインゲーム版「真・三國無双BB(仮称)」を提供すると発表している。同ゲームのサービス開始は2006年春の予定となっており、同社が国内大手ゲーム会社と組んで提供するオンラインゲームは、今回のMaster of Epicが初めてとなる。
工藤氏によるとMaster of Epicは約3年の開発期間をかけたといい、投資金額は5億から10億円程度とみられる。すでに中国市場に向けたローカライズ作業も進めており、台湾や韓国からもオファーが来ているとのことだ。
有料化時期は未定だが、プレイヤーはベータテストの参加者またはYahoo! BBユーザー、提携ネットカフェの利用者に限られるという。料金については「状況をみて、参加しやすい適切な価格を決めていく」(工藤氏)として、ベータテストを行いながらマーケティング調査を進める考えを示した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス