米標準技術局(NIST)が発表したレポートを受けて、今後携帯端末を利用した、技術に詳しい犯罪者が手錠をかけられる割合が高くなるかもしれない。
同レポートには、携帯端末からデータを抜き出す際に利用するソフトウェアツールの詳細が記されている。NISTによると、同レポートは、PalmSourceのPalm OSやMicrosoftのWindows Mobile OS、Linuxを搭載した携帯端末から情報を抜き出す方法を警察や犯罪科学調査官に教えることを目的として作成されたという。
ノートPCと同様、携帯端末にも演算処理やストレージ機能が搭載されている。そのため、犯罪者は携帯端末をスケジュール管理やデータ窃盗などの活動に用いることができる。だが、容疑者が隠蔽/削除したデータを抽出するには、特別なツールやプロシージャが必要となる点において、携帯端末はPCと異なる。
デジタル情報は、持ち運びやコピーが簡単なため、盗難されやすい。これまでは、大容量のデータを格納できるハードディスクがデータ盗難で頻繁に使われてきた。しかし、今日では携帯端末やメモリーカードでも、扱えるデータ量が増加している。さらに、ハードディスクも小型化が進み、携帯端末に挿入可能なものも出てきた。
同レポートは、犯罪調査用ソフトウェアツールでできること/できないことを調査官が理解するのを支援する目的で作成された。レポートには、現在利用可能な各種ソフトウェアの評価や、押収した携帯端末から修復することが可能なデータ種別についても調査結果が記されている。
調査は、国土安全保障省の後援のもと、NIST/国立司法研究所(National Institute of Justice)/警察の共同の取り組みであるComputer Forensics Tool Testingプロジェクトの一部として開発されたテストを補完する目的で実施された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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