321 Studiosを相手取って著作権侵害訴訟を起こしていた全米映画協会(MPAA)が、賠償金の支払い(金額は非公開)を条件に同社と和解した。
米国時間10日に発表された和解合意により、321 StudiosのDVD複製ソフトウェアが合法か否かをめぐり、2年以上にわたって繰り広げられた両者の戦いが、決着したことになる。321 Studiosは6日、度重なる著作権訴訟での敗北が原因で、製品の提供とサポートを継続することが困難になったとして、業務を停止している。
セントルイスを拠点にする同社は、デジタルコンテンツのコピー防止機能を回避するソフトウェアを配布することを禁止する著作権法に対して、挑戦状を叩きつけてきた。
同社は、自社製品「Copy Plus」について、元のものより品質が劣る形で、映画DVDのバックアップをとる機能を消費者に提供するものだと主張していた。しかし、多くの商用DVDには、コピー防止のメカニズムが組み込まれていて、このようなバックアップをとることはできない。
同社は2002年4月、MPAAに先回りして策を打とうと、自社ソフトウェアがデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の下で容認できるか否かの裁定を下すよう法廷に願い出た。
しかしその年の12月、321 StudiosがDVDを複製できる「DVD X Copy」をリリースした後に、映画会社側が同社を相手取って訴訟を起こしている。
MPAAは10日の和解について、デジタル著作権侵害との戦いにおける勝利だとして宣言している。
MPAAの最高経営責任者(CEO)、Jack Valentiは声明文の中で、「321 Studiosは、映画スタジオの著作権を侵害することで収益を得るという、誤った概念に基づき自社事業を構築した。法廷の裁定は十分に明確だった--連邦著作権法を侵害する行為に情状酌量の余地などないのだ」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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