全米レコード協会(RIAA)は米国時間20日、同協会がイスラエルのファイル交換企業iMeshに対して起こした訴訟について、iMeshがRIAAに410万ドルの損害賠償を支払うことで和解したと発表した。
RIAAは2003年9月、同協会の天敵であるPtoPソフト開発ベンダに対する他の6件の訴訟の場合と同様、大規模な著作権侵害に加担しているという理由でiMeshを提訴した。RIAAによると、iMeshは同協会との和解の一環として、今後、「米国著作権法を遵守した」ビジネスモデルに移行することに合意したという。
RIAAの最高経営責任者(CEO)Mitch Bainwolは声明の中で次のように述べた。「PtoP技術は今後大いに期待できる・・・今回のiMeshとの和解は、将来性あるPtoP技術を合法的市場で披露する良い機会だ。」
今回の和解は、ファイル交換サービス企業にかかるプレッシャーが次第に大きくなっていることを示唆している。というのも、RIAAや他の著作権者らが、iMeshや人気ファイル交換ソフトKazaaの開発元Sharman Networksといった企業の著作権侵害に対し、今までより直接的な法的責任を問える法律の制定を米国議会に求めているからだ。
この問題に関する直近の判決の中で、連邦判事は、現在大半のPtoPネットワークで使用されているファイル分散技術を利用するファイル交換企業は、ユーザーの違法行為について責任を負わないと述べている。RIAAはこの判決を受けて、ファイル交換企業よりも個人のファイル交換者に対する訴訟に重点を移した。現に同協会が最近起こしたこの問題に関する訴訟の大半は、個人に対するものだ。
今週、RIAAが支持する法案を審議するための公聴会が開かれる予定だ。
iMeshが今後どのように別のビジネスモデルに移行するのかについては、詳細がまだ明らかになっていない。同社の広報担当者によると、今年の夏の終わり頃に新技術のプラットフォームが公開されるまで、同社はこれまでのサービスを停止せず、運用を続けるという。現在iMeshのソフトが接続しているFastTrackネットワークの技術は、Kazaaや他のファイル交換サービスが使用している技術と同じものだ。
iMeshは、ソフトウェア集約サイト、Download.comの先週の人気ソフトランキングで第5位に入っていた。Download.comは、ウェブニュースサイトNews.comの発行者であるCNET Networksが運営している。同サイトの記録によると、iMeshの累積ダウンロード回数は7600万回を超えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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