インターネット検索最大手のGoogleが、「Googles.com」という子ども向けウェブサイトの親会社から商標侵害で提訴されている。
Googles.comを所有管理するStelor Productionsは米国時間7日、同社がGoogleによる商標権の侵害を米国特許商標庁に申し立てたことを明らかにした。この申し立ては、同検索エンジンがブランド名を侵害しつつあるとのStelorの判断に基づくものだ。
同社は、Stelorが所有するGoogles.comの名称の商標権を根拠に、子どもをターゲットにした商品やサービスを展開する同社の権利をGoogleが侵害したとして、2件の申し立てを行っている。
親しみやすい4つ目の宇宙人キャラクターたちが主役のGoogles.comは、1997年にネットに参入してきた。同社は、玩具や衣服といった子ども向けの各種商品を販売するほか、電子メールやオンライン日記などのウェブコミュニティ機能を提供する、2才から10才の子どもをターゲットにしたエンターテイメントサイトとしても機能している。メリーランド州ダーンスタウンに本社を置くStelorは、「Googles from Goo」というキャラクターの売買権をオリジナルの考案者から2002年に取得した。この考案者は、玩具、衣服、オンラインサービスなどの各種メディアでの利用を念頭に置いて、1997年にこの名前を商標登録していた。
一方、Googleの前身にあたるBackrubという検索エンジンがネットに登場したのは1997年のことだったが、検索エンジンのGoogleとして正式に法人化されたのは1998年だった。同社は1998年に商標登録を申請したが、特許商標庁が正式に登録商標として承認したのは2004年1月だった。
Googleの関係者は、Googles.comによる商標侵害の申し立てに関するコメントを控えている。だが同社は、自社の影響力拡大に伴い、ブランド名に関する縄張り意識を強めており、1月にも、サイト名が自社の名前、外観、ブランドに似ていることを理由に、「Booble」というアダルト指向の検索エンジンの閉鎖を要求している。Guywireが所有するBoobleは、同サイトによるGoogleの模倣は法的に許される範囲だとの運営会社の擁護の元、今も運営を継続している。
StelorのCEO(最高経営責任者)Steven Esrigは、両社がネット上でうまく運営を続ける余地はあると主張している。だが、Googleが子どもの玩具、衣服、本といった分野への進出を続けると消費者がますます混乱する、とも話している。Googleは子ども向けの商品を直接は取り扱っていないが、同社が運営するFroogle比較ショッピングサイトでは、販売製品の多くがGoogles.comが販売する製品と重複するサイトへのリンクを掲載している。
「名前の混乱が私のビジネスにダメージを与えており、Googleはこの問題について話し合うことを拒否している」とEsrigは述べ、さらに「Googleの創業者たちは“正しいやり方”を常に口にする。それなのに、先に商標権を得たわれわれに対して、彼らがずっと無礼な振るまいをみせていることには驚かされる」と付け加えた。
同氏は、子ども向けの製品を探している人をGoogles.comサイトに導くような形で、GoogleがStelorと提携することを望んでいる、と語った。なお、先ごろ同社は、Apple ComputerのiTunesデジタル音楽ストア内に、Googlesをテーマにした子どもの唄のコーナーを始めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力