フィードの需要はうなぎ登りか
この技術の人気にあやかろうと、フィードリーダーやニュースアグリゲータなど、Blogを読むためのアプリケーションが数多く登場し、ユーザーの需要を盛り上げている。たとえば、NewsgatorというMicrosoft Outlookのプラグインは、さまざまなBlogやニースのサイトを登録しておけば、そこからのフィードを電子メールで配信してくれるというもので、29ドルで販売されている。一方、Topix.netは、利用者がニュースを15万ものカテゴリに解析し、自分専用の情報サイトを作れるようにするサービスだ。また、Pluckという会社は先ごろ、MicrosoftのInternet Explorer向けにRSSリーダーを含む一連のブラウザ用アドオンをリリースした。多くのニュースリーダーはRSSとAtomの両方をサポートしているが、なかには片方のフォーマットしかサポートしていないものもある。
RSSは多くのコンピュータメーカーやオンラインパブリッシャーの間で支持者の数を増やしてきている。ここ数週間でも、Time誌やReuters通信、Variety.com、Smartmoney.comなどがRSSフォーマットをサポートし、それぞれの記事の見出しをアグリゲータサービスや個人に配信し始めた。また1月にはYahooがRSSフィードのテストを開始し、ユーザーが好みのサードパーティサイトから自動的に配信されるニューズフィードを使い、MyYahooページをパーソナライズできるようにした。なお、YahooではAtomのフィードもサポートしている。このほか、MicrosoftやApple Computer、Sun MicrosystemsなどのコンピュータメーカーでもRSSをサポートしている。
現在RSSには、RDF Site SummaryとRich Site Summaryという2つのバージョンが存在する。
RSSやAtomを使えば、ウェブユーザーは自分の好きな時に、好きな方法で情報を入手できるようになり、わざわざウェブサイトにアクセスしなくても済むことから、この技術はますます重要性が高まっている。ユーザー側ではウェブページを1つ作り、そのなかに複数のサイトから送られてきた記事の見出しを表示させ、興味を引くものがあればそれをクリックするだけでいい。一方、ニュースを配信する側でも自らのサイトへのトラフィックを増やそうと、この技術を採り入れてきている。パブリッシャーや広告主のなかには、広告付きのニュースフィードを配信して利益を上げる方法を検討しているところも多い。たとえば、パブリッシャーはRSSやAtomを使って送られるニュースフィードのなかに広告を埋め込むことも可能だ。
しかし、各ニュースリーダー間に互換性がない状態が続けば、個人ユーザーはいずれ壁にぶつかることになりかねない。あるパブリッシャーのニュースフィードが1つのフォーマットでしか配信されなければ、別のリーダーを利用している個人ユーザーは新たにアップデートされたニュースリーダーをインストールしなければならなくなるだろう。
「普通のユーザーの立場から見ると、この技術がマニアたちの世界を越えて一般に広まるためには、争いを続ける両陣営が協力し、標準を決めるのはアプリケーションなのだということを認識する必要がある」とForrester Researchの主席アナリストであるCharlene Liは指摘している。「ベータ対VHS論争の二の舞になってはならない」( Li )
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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