あるオープンソース団体が、SCO Groupから流出した社内メモと見られる文書を公開した。もしこれが本物ならば、MicrosoftとSCOには今まで知られていたよりも強い金銭的関係があったことになる。
このメモでは、MicrosoftがBayStar Capitalというベンチャーキャピタルを通じて、SCOに5000万ドルを出資したことが示唆されているが、BayStarは以前にこの可能性を否定していた。また、この他にもMicrosoftが3000万ドル以上の資金を直接または間接的にSCOに提供していたことも、このメモに示されている。
このメモは2003年10月12日に、S2 Strategic ConsulingのMike AndererからSCOsourceのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、Chris Sontagに宛てられたものとみられる。SCOsourceは、SCOが同社の持つUnixの知的所有権から利益を得るための取り組み。「CC」(カーボンコピー)の宛先には、SCOの最高財務責任者Bob Benchのアドレスが書かれている。このメモは3日(米国時間)、オープンソースソフトウェアを推進する非営利団体、Open Source Initiative(OSI)のウェブページに掲載された。
このメモを注釈付きで掲載したOSIのプレジデント、Eric Raymondは、この文書が本物かどうかは証明できないと述べ、またMicrosoft、SCOの両社からも本記事に対してのコメントは得られなかった。
このメモは主に「Microsoftやそのパートナー、紹介先の投資銀行などから」ライセンス料や資金を得る可能性を中心に、SCO GroupとMicrosoftの関係を議論する内容となっている。
BayStarの投資については数回触れられており、ある段落では「Microsoftの紹介」と述べられている。また別の部分では、「MicrosoftはBaystarからの分を含めて8600万ドルを我々に提供してくれる。次の取引ではたぶん1600〜2000万ドルくらい取れるだろう("Microsoft will have brough (sic) in $86m for us including Baystar. The next deal we should be able to get from $16-20." )」とも記されていた。
BayStarは、同社が10月16日に発表した5000万ドルの投資について、Microsoftの関与を繰り返し否定していた。BayStarは、他の投資案件ではMicrosoftの出資を扱っているが、SCOへの出資ではBayStar CapitalとRoyal Bank of Canadaしか関与していないと10月に述べている。「Microsoftがこの出資に関与していないことは確実だ」とSCOの広報Blake Stowellは当時コメントした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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