VeriSignは、ドメイン名やインターネットアドレスの管理/監視を担当する非営利団体「Internet Corporation for Assigned Names and Numbers」(ICANN)が、自らの権限を越えてインターネットユーザーの利益になる革新技術を妨害したとして、ICANNを提訴した。
VeriSignは26日(米国時間)、カリフォルニア州中部連邦地裁に訴状を提出したが、そのなかで同社は、ICANNが過去6年間に、技術に関する調整を行う地味な団体から「ドメインネームシステムの事実上の規制当局」へと変身を遂げたとし、これを違法だと訴えている。
VeriSignはICANNと、複数の問題をめぐって対立している。ユーザーが未登録もしくは誤った.comや.netのドメイン名を入力すると、強制的にVeriSignの検索ページにリダイレクトされる同社の「Site Finder」サービスが、Internetのセキュリティおよび安定性の脅威になるかどうかの議論も、そうした対立の焦点の1つだ。
この訴訟で、VeriSignはSite Finderサービスを再開することを認める裁判所命令を要求している。来週にはローマでICANNの会合が開催される予定であり、今回の訴訟はその矢先の出来事となった。
「我々は、Site Finderがインターネットの安定性あるいはセキュリティの脅威になるという情報を、まだ受け取っていない」とVeriSignの政府担当バイスプレジデントTom Galvinは述べている。同氏によると、VeriSignとICANNは長年対立し続けてきたが、VeriSignは最終的に「法的な意味で白黒をはっきりさせるのが最もよい選択肢だと実感した」という。
VeriSignは、この訴訟でICANNが連邦反トラスト法に違反したとし、Site Finderの再開を「妨害する」行為を一切禁止する裁判所命令と損害賠償、そしてVeriSignが今後「公正公平、合理的に」扱われることを要求している。
ICANNの法務部長John Jeffreyにコメントを求めたが、応じられなかった。
VeriSignはICANNとの契約により、すべての.comおよび.netドメインのマスターデータベースを運営しており、ドメイン名を一般向けに販売している多数のICANN認定登録業者から、毎年1ドメイン名ごとに数ドルを収集している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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