Intelは米国時間17日、オンデマンドのビデオ配信サービスを提供するMovielinkと提携し、家庭内にあるさまざまな端末への映画配信に関して、共同で技術開発を進めていくと発表した。
Movielinkはハリウッドの映画会社5社の支援を受けるベンチャー企業で、有料ダウンロードサービスを提供しており、ユーザーは長編映画をPC上で鑑賞できる。今回のIntelとの提携により、同社ではサービスをさらに強化し、PCからテレビへワイヤレスに映画を転送する新しい技術の開発に取り込んでいく。
「我々は、デジタルエンターテインメントを日常生活の一部とするべく全力を傾けており、Intelは今日のホームネットワーク環境をサポートすることで、この目標を実現させる」とMovielinkのCEO(最高経営責任者)Jim Ramoは述べている。
ブロードバンドエンターテインメントは消費者の間に普及しつつある。米国では2000万人以上の人がブロードバンドでインターネットに接続しており、PCにエンターテインメント性を求めている。PCの画面は映画鑑賞にはまだ不十分とみなされており、Movielinkのような企業は、ユーザーがテレビでもクリックひとつで映画を鑑賞できるようなやり方を探っているところだ。
昨年、MicrosoftはPCエンターテインメント用に設計したOSとして「Windows XP Media Center Edition 2004」をリリースした。このOSでは、MovielinkやライバルのCinemaNowから簡単に映画をレンタルでき、PCにダウンロードした映画をテレビで鑑賞できる。
今回のIntelとMovielinkの提携の一部として、PCからテレビにワイヤレスで映画を転送するのに用いるコンテンツ保護技術の開発がある。両社では、さまざまな電子機器間でのデータ転送を実現するコネクタ技術「デジタルメディアアダプタ(DMA)」とシームレスに連動するコンテンツ保護技術を開発すると述べている。Intelは現在、IPをサポートしたDMAのプロトタイプを開発中だ。
マーケティング分野もこの提携のなかで大きな役割を担う。IntelはMovielinkの大学生向けウェブサイトのスポンサーとなり、支援活動を行う。また、IntelはHT(Hyper-Threading) Technologyに対応するPentium 4プロセッサ搭載PCを販売する主要小売店で、Movielinkのプロモーション活動も行う予定という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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