マレーシア首相の受信トレイは苦情でいっぱい

 マレーシアで、新たに就任した首相が政府のお役所仕事を打破する新しい方法についてのアイデアを募集、これを直接電子メールで自分に送るよう国民に呼びかけてから2週間あまりになる。この僅かな期間に、本人も予想していなかったほどの反応があったことがこのほど明らかになった。

 同国政府は建設的な提案を求めたつもりだったが、総理府に寄せられた約250通の電子メールのうち、半数を超える151通は苦情を訴えるものだった。国民からの意見は、電子メール、ファックス、郵送で寄せられ、大部分は公務員の行動力のなさに関する苦情だったと、マレーシアの日刊紙Starが伝えている。

 具体的な提案やアドバイスは僅か25通で、このうち実際に役立つものがどれだけ混じっているかははっきりしていない。

 総理府はStar紙に対して、これほど多くの苦情が寄せられるとは予想していなかったものの、国民が直面している問題を把握するためのバロメーターとしてはとても役に立ったと語っている。回答の大部分は政府の「苦情処理局(Public Complaints Bureau)」や他の関連する政府機関に回されるが、「重大な苦情」は首相自身または主席事務官に特に報告されることになっている。

 政府の広報担当者によると、行き先違いの苦情は、おそらく「苦情処理局」がまだあまり知られていないか、国民の欲求不満が積もり積もったせいだという。

 苦情の大部分は、入国管理局、地方自治体、警察や国税局に関するもので、パスポートの申請に時間がかかり過ぎるというような問題に関するものが混じっている。

 このウェブサイト(www.gov.mu/redtape.nsf)は、マレーシア国民が行政事務の簡素化について意見を述べることを奨励する取組みの一環として、11月13日に開設された。

 この取り組みは、Datuk Seri Abdullah Badawi首相が先頭に立って推進している、行政事務の簡素化と市民参加の奨励という、さらに大きな運動の一部である。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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