オーストラリアのウェブサイト、Ninemsnは、5大音楽レーベルの楽曲を販売するオンライン音楽サービスを開始すると発表した。
Ninemsnは来年初めのサービス開始時に、BMG Entertainment、EMI Recorded Music、Sony Music Group、Universal Music Group、Warner Music Groupおよびインディーズレーベルの楽曲を販売する。この新しいオンライン音楽ストアは、欧州の音楽ディストリビューター、英OD2と提携して実現する。全部で25万曲がオンラインからダウンロードできる予定だ。
OD2のCEO、Charles Grimsdaleは、ダウンロード可能な楽曲数が多いことが同オンライン音楽ストアの成功の鍵となると語る。「欧州と北米における販売実績数をモニタリングした結果、最初にユーザーの関心を得られるかどうかは、利用可能な楽曲数と直接関係していることが分かった」(Grimsdale)。
シドニーに本拠地を置くNinemsnは、米Microsoftと豪州のメディア企業Publishing and Broadcastingのジョイントベンチャー。同社では、引き続き音楽クリップやインタビュー、プレビュー、人気タレントとのオンラインチャットなどのサービスを無償で提供するとしている。
レコードレーベル各社は、オンラインでの音楽配信に抵抗してきた長い歴史を持つ。特に、PtoPのファイル交換サービスへの反対は有名だ。米国の業界団体RIAA(全米レコード協会)は、ファイル交換サービスのNapsterを提訴し、閉鎖に追い込んだ。そして、現在はKazaaなどの同様サービスを禁止させようと、積極的に活動している。
Microsoftは先月、来年にもオンライン音楽ストアを開始する計画があると述べているが、詳細については明らかにしていない。
RIAAは長い間、インターネットを介した違法コピーの流通がCDの販売にダメージを与えていると主張してきた。だが、豪Destraというオンライン音楽ディストリビューターのCEO、Domenic Carosaは、違法コピーの流通という現象は消費者に選択肢が少ないために起きているという。
5月のインタビューで、Carosaは次のように述べている。「違法コピーが出まわり、それが売上に悪影響を及ぼしている。だが、他の選択肢がないのだから、こうしたものが氾濫するのもしかたがない。デジタルフォーマットの音楽を聞きたい時、現在どんな選択肢があるというのか?違法コピーをダウンロードしてくるしかないだろう」。
Carosaは、Ninemsnによる音楽ストアの開始について、オンライン音楽販売の分野で競争が起こってきていることを示す良い兆候だと述べている。「これは、最終的には消費者にメリットをもたらすことだと思う」。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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